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2021.01.13 16:00 週刊ポスト
中等度肝硬変の根治も可能になるか 「再生誘導医薬」が治験開始へ

再生誘導医薬のメカニズム
対象はB型肝炎、C型肝炎、アルコール性肝炎、非アルコール性肝炎(NASH)などが原因で、長期に肝臓が障害されている患者。他にもMRIエラストグラフィ評価で4キロパスカル、肝機能を診るチャイルド・ピュー分類で7点など多くの参加条件がある。実施対象は10人を予定、昨年末に組み入れが開始された。
治験は対象者を4回投与と7回投与の2群に分け、4回投与群は1週間に1回の注射、7回投与群は4日連続注射したのち、1週間に1回の注射を実施。投与後3か月目で1回検査を行ない、最終的には6か月のスパンで有効性の評価を行なう予定だ。
「C型肝炎に対する抗ウイルス薬が承認され、服薬でウイルスが消失した患者さんが数多くいます。ところがC型肝炎ウイルスがいなくなっても、肝機能が戻らない、といった声をよく聞きます。再生誘導医薬は、こうした患者さんの治療薬としても、期待されていると思います」(寺井教授)
肝臓は線維化し、硬くなった場合、元には戻らないと長年の間、指摘されてきた。しかし、再生誘導医薬が承認されれば中等度までの肝硬変の根本治療も夢ではなくなる。
取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2021年1月15・22日号
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