昨年6月、東京・渋谷の「Bunkamuraオーチャードホール」にて開催した自粛後初のコンサートは、ほかのアーティストたちの先鞭となった。1月30日の滋賀県を皮切りに、東京、宮城、岡山、大阪など全国でコンサートを予定している(撮影/ヒダキトモコ)

昨年6月、東京・渋谷の「Bunkamuraオーチャードホール」にて開催した自粛後初のコンサートは、ほかのアーティストたちの先鞭となった。1月30日の滋賀県を皮切りに、東京、宮城、岡山、大阪など全国でコンサートを予定している(撮影/ヒダキトモコ)

 その思いに賛同した笑福亭鶴瓶や相川七瀬、ゴスペラーズなどが同曲を歌リレーをした動画は2万回近く再生された。

「いまコロナの影響で大変なことは紛れもない事実だけれども、私たち世代ができることは何だろうって。生きてきた長さだけ、生きる知恵が発揮できる面があるんじゃないかなって。弱気にならず、未来につながるコンサートを続けていきたいなと思うんです。

 シャンソン歌手って、世界を見るとだいたい死ぬ直前までステージに立って歌うんです。私が健康のためにとか、ひとり暮らしを楽しむためにとやっていることは、すべて歌い続けたいから。シャンソン歌手が年齢を重ねてもステージに立ち続けられるのは、そのときの自分を歌っているからだと思うんです。私も何があっても、どんな経験をしても、そのときの私を楽しんで表現し続けたいと思います」

【プロフィール】
加藤登紀子(かとう・ときこ)/1943年、旧満州ハルビン生まれ。1965年、東京大学在学中に歌手デビューし、『赤い風船』でレコード大賞新人賞受賞。『百万本のバラ』『愛の讃歌』などヒット曲多数。2020年に歌手生活55周年を迎えた。女優や声優としても幅広く活躍し、地球環境問題にも取り組んでいる。

取材・文/伏見友里 撮影/関谷智幸

※女性セブン2021年1月28日号

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