47都道府県ランキング【1】
第3波の死亡率は岩手、山形、北海道、福島と北国が続く。気温が低く、乾燥する寒冷地では重症化が深刻であることがうかがえる。医療ガバナンス研究所理事長で医師の上昌広さんの分析。
「東北、北海道の死亡率の高さは高齢化と医療過疎も一因でしょう。それらの地域はそもそも医師数が少なく、区域が広大であることが挙げられます。コロナは恐ろしい病気ですが、きちんと治療をすれば治る人も多い。医療へのアクセス度合いが生死を分けているのでしょう」
なかでも岩手は、新規感染者数の前週比がワースト2位、感染経路不明率はステージ4(感染爆発)の指標「50%」を超えて8位だ。
緊急事態宣言発出対象中、最も北に位置する栃木。都市圏ではないが、ランキングでは新規感染者数、検査の陽性率ともに5位、療養者数は7位の58.4人(10万人あたり)で、ステージ4の指標の「25人」を大幅に上回るなど危機感が強い。上さんはなかでも「検査の陽性率」に注目する。
「濃厚接触者を徹底的に追跡して検査数を増やすと、陽性率は下がっていくものです。陽性率が高いということは、流行していると同時に、濃厚接触者を追い切れていない状況といえます。栃木に限らず、ステージ4の指標『10%』を超えている都道府県は、今後も感染拡大が続くでしょう」(上さん)
同じく13日に緊急事態宣言が発出された地方中核都市・福岡も予断を許さない。入院患者ベッドの逼迫度上昇幅は3位。新規感染者数、感染経路不明率、療養者数のいずれもステージ4の指標を超えた。また、長崎、熊本、宮崎、佐賀の4県も、新規感染者数と入院患者ベッドの逼迫度上昇幅にランクイン。いまや九州でも感染爆発が起こっているといえよう。都市部も地方も、もはや“安全”とはいえないのだ。
※女性セブン2021年2月4日号
47都道府県ランキング【2】