国内

変化する新型コロナ感染危険地域 都市部も地方も安全ではない

「大阪コロナ重症センター」は昨年12月にオープンした(時事通信フォト)

「大阪コロナ重症センター」は昨年12月にオープンした(時事通信フォト)

「都市部の病気」だったはずのコロナが、列島の津々浦々まで拡大し始めた。とはいえ、その広がりは“一律”ではなく、地方ごと、自治体ごとに対策も違えば、感染拡大状況も医療逼迫度合いも違う。あなたや家族が住む地域の「危険度」を、女性セブン独自分析のランキングで把握してほしい。

 政府による新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言は1月7日に東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県に発出。13日からは栃木、岐阜、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡の2府5県にも対象が広げられた。

 今回、女性セブンは47都道府県のコロナ関連データの8項目について、独自の都道府県別ランキングを作成した。その8項目とは「第3波の死亡率」「重症患者ベッドの逼迫度上昇幅」「入院患者ベッドの逼迫度上昇幅」「検査の陽性率」「人口10万人あたりの新規患者数」「新規患者数の前週比」「療養者数」「感染経路不明率」。その結果、これまで感染拡大で危険とされてきた地域がガラリと変わり、新たな感染激震地が全国に拡大している現実が浮き彫りになった。

 1月14日、大阪の累計死者数が714人になった。これは東京の707人を上回って、全国最多だ。大阪の人口は東京の3分の2程度なので、同じ大都市圏でも、格段に大阪の方が危険なことがわかる。その理由として、大阪には特別養護老人ホームや訪問介護事業所といった高齢者施設が全国で最も多いという事情が指摘されている。血液内科医の中村幸嗣さんの解説。

「大阪は東京と比べて、高齢者と若い世代が同居する世帯も多いので、施設だけでなく、家庭内でも感染が拡大すると重症者数が増えやすい環境にあります」

 ランキングを見ても、大阪は「第3波の死亡率」で全国ワースト6位。さらに、「重症患者ベッドの逼迫度上昇幅」でも16位と高く、ベッド使用率は全国で唯一60%を超えた。医療崩壊のまっただ中にあるといっていい。

 重症患者ベッドの逼迫度上昇幅ワーストは岡山だ。病床使用率はこの1か月で約6倍にも膨らんだ。18日には、瀬戸内市内の医療機関で県内43例目のクラスターが発生するなど、緊迫した状況に陥っている。国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎さんはこう指摘する。

「滋賀県では昨年末以降、医療機関やデイサービスでクラスター発生が相次ぎ、混乱が起きています。入院患者用、重症患者用ともに急激にベッドの逼迫度が上昇していて注視が必要です」

関連キーワード

関連記事

トピックス

実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン