【菅語録】「必要があれば」は“やらない”の意
菅首相の得意のフレーズが「必要があれば、躊躇なくやる」だ。一見、前向きに聞こえるが、必要かどうかを本人が判断しないから、“今はやらない”というニュアンスが強まる。
日本のPCR検査の最大能力は1日約13万件だが、感染者の家族でも「濃厚接触者にあたらない」と検査してもらえないケースが跡を絶たない。
なぜ、検査体制を拡充して希望者が検査を受けられるようにしないのか。
「基本的な考え方は、検査の必要がある人については検査を受けられるようにしたいということであります。また、PCR検査については、全額国の負担により機器を整備しております」(1月7日の会見)
国費で検査機器を買ったんだから、“心配だから”というだけでは使わせないということだ。こうして検査に漏れた“無症状感染者”が感染拡大させてきたのである。
※週刊ポスト2021年2月5日号