若年層の視聴に力を注ぐ日本テレビ

 YouTubeを思わせる構成・演出をしているのは、若年層に見てもらいたいから。日本テレビは民放各局の中でも最も若年層の視聴に力を入れていて、なかでも土曜夜は重要な時間帯。その若年層はテレビよりYouTubeのほうがたくさん見て慣れている人が多いだけに、彼らの見やすさを考えれば当然のことなのかもしれません。

 ただ、YouTubeも競争の激化に伴い、生き残りを賭けて企画力のレベルを上げています。撮影や編集の技術はテレビのほうが圧倒的に高いものの、ここまでのようなゆるい企画ばかりでは若年層の心をつかむのは難しいでしょう。

実際、ここまで4回の視聴率は、1月16日が個人8.1%・世帯13.0%、23日が個人6.8%・世帯10.6%、30日が個人6.4%・世帯10.4%、2月6日が個人5.6%・世帯8.7%。好スタートを切ったもののジリジリと下がり続け、現在は『嵐にしやがれ』を大きく下回っています。

日本テレビのバラエティは長寿番組が多く、いい意味でスタート時のコンセプトに縛られすぎることがありません。「低視聴率だから」と早期打ち切りをせず、視聴者ニーズを踏まえたリニューアルがうまいだけに、この番組もまずはYouTube的な構成・演出でスタートしましたが、今後は支持される形を追求していくでしょう。

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

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