ビジネス
2021.02.20 07:00 NEWSポストセブン
「ワンルームマンション離れ」が加速 サラリーマン投資家も逆風か
プロの不動産業者が買わないワケ
ただし、以上のような「節税」効果が味わえるのは賃料収入が安定している場合のみである。空室になったりすると、その間の家賃未収分が大きな痛手となる。家賃が入ってこなくても、管理費や固定資産税などの出費は発生している。もちろん、ローンも返済しなければならない。
ワンルームマンションへの投資は、賃貸経営がよほどに安定している物件でないと当初の思惑通りの効果は上がらない。むしろ、リスクばかりが膨らんでいくのだ。
個人の不動産投資家たちの多くは、ワンルーム投資を経験している。しかし、最初の数戸でそのデメリットに気づいてしまう。だからワンルームを1戸単位で買うよりも、アパートやマンションを棟単位で保有する方向へと転換していく。
ワンルームマンションは不動産の仲介市場でも、やや特殊なカテゴリーである。元の売主関連の業者がサブリース契約を結んでいるような場合は、売却に著しく手間暇と時間がかかるので、普通の仲介業者は扱いたがらない。そういう場合、サブリースの業者なら買い取ってくれるが、市場価格より何割も安くなってしまう。
そういったケースも多いので、プロである不動産業者はよほどの優良案件でもない限りワンルームを買うことはない。仮に所有しても、売却益が出るようになると早めに処分している。そのリスクをよく分かっているからである。
結論を言ってしまえば、新築ワンルームマンションは、不動産投資をよく分かっていない初心者のサラリーマンに“売りつける”タイプの商品なのだ。
関連記事
トピックス

世界各国で「祝日変更」の動き コロナ感染拡大を封じ込めることはできるのか
NEWSポストセブン

小室圭氏の説明文書 「録音で主張を正当化するのは逆効果」との指摘
週刊ポスト

フジ女子アナのステマ疑惑を否定せざるを得ないテレビ局側の事情
NEWSポストセブン

小室圭さん 覆せぬ「祝福されない空気」、待ち受ける窮屈な結婚生活
NEWSポストセブン

どうしても飲みたい人々 路上だけでなく電車、喫煙所、オフィスにも増殖
NEWSポストセブン

「隠し録りしていたかも…」宮内庁が抱く小室圭さんへの深刻な懸念
週刊ポスト

「大阪ぎらい」「吉村ぎらい」加速 軋轢生む維新の無用なケンカ体質
週刊ポスト

「目と鼻のない娘」が18才になり、母が感じたエンタメの可能性
NEWSポストセブン