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会社を年商130億円に 青汁王子がヒット商品作れた2つの条件

ああ

愛犬家の一面も

 もともと健康・美容業界に興味があったことや、ライバル企業が比較的少なく参入障壁が低かったことも後押しした。思い当たる知人に頭を下げて回り、1000万円をかき集めたという。何百という青汁のサンプルを試し、徹底的に飲みやすさを追求して出来たのが、後に大ヒットする『すっきりフルーツ青汁』だ。

「まずは商品の存在を知ってもらうことが一番重要でした。だから、真っ先に力を入れたのが『広告宣伝』です。でも、開発費にお金がかかり、残りの資金は少なかった。お金が無いので、もちろん広告代理店には依頼出来ません。少ない資金で商品を世に広めるにはどうすれば良いか。そこで役立ったのが、かつてのアフィリエイト事業で得た知識です。どのサイトにバナー広告を出せば、どのくらいアクセスが期待できて、どの程度販売につながるか、かつて培ったノウハウを駆使し、ひたすら自分で広告を打ち続けたんです」

 平行して、販売につながるホームページを作るため、いくつものサイト構成を試し何度もテストしたり、商品をリピートしてもらうため、青汁の美味しい飲み方や料理に取り入れるアレンジレシピを同梱するなど、さまざまな工夫を重ねた。その結果、商品が売れすぎて、一時は製造スケジュールやキャッシュフローが立ち行かず、黒字倒産の危機に陥ったこともあったという。

「当時、1000万円という少ない資金で、よくここまでのヒット商品を生み出せたと色んな人に言われました。開発した青汁がよほど飲みやすく美味しかったんだろう、と。でも、もちろん開発にもこだわりましたが、ヒットの理由は商品力だけではありません。D2Cと継続的な広告戦略の2つが揃っていたから、当時ヒットにつながったんだと思います。この2つがあれば、極端な話、青汁じゃない別の商品でもヒットしていたはずです」

「マイナスなことが起きた時も、リターンは何があるだろうといつも考えます」そう語った三崎氏。投資で全財産を失った時も、脱税容疑で逮捕された時も、常にリターンを探し続け、逆境に強い今の三崎氏が出来ていったのだろう。

取材・文/小山内麗香

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