ビジネス

新築マンション広告に肝心の「現地案内図」や「価格」が載っていないのはなぜか

マンションは建設中から消費者動向を見定めるマーケティングが始まっている

マンションは建設中から消費者動向を見定める売り主のマーケティング活動が始まっている

 コロナ禍で新築マンションの販売は停滞しているが、経済活動の再開に伴って再び活発になりそうなのが、売り主の営業活動だ。よくデベロッパーのHPや広告チラシでは派手な物件情報が掲載されるが、必ずしも購入希望者が知りたい情報ばかりとは限らない。住宅ジャーナリストの榊淳司氏が、マンション広告の裏側を明かす。

 * * *
 世の中で売り買いされるモノのなかで、不動産はもっとも高額な部類に入る。多くの人が購入するマンションも、いうなれば「高額商品」の一種である。価格が高額であるだけに、説明すべき事項も多い。

 新築マンションなら、ほぼすべての物件で売り主がオフィシャルページを制作して一般に公開している。あるいはチラシを制作して、郵便ポストに投函したり新聞に折り込むことで消費者へ商品情報を届ける。

 オフィシャルページやチラシを隅々まで読み込むと、そのマンションを購入するにあたり必要な情報がすべて得られるかというと、実はそうでもない。ただ、隅々までチェックすることで最低限の情報は得られる仕組みになっている。法的な規制で、表示しなければならない最低限の事項が決められているからだ。

 しかし、そういった情報はマンションの広告をよほど見慣れた人間でないと見逃してしまいがちだ。特に売り主側が「見せたくない」と考えている情報は、見逃しやすいように表示してあるのが当たり前だからだ。

 私は東京23区と川崎市、さいたま市浦和区で販売されるほぼすべての新築マンションの現地を調査し、オフィシャルページなどから得られる情報をベースにした「資産価値レポート」というものを制作し、ネット上で有料販売している。その関係で、これらのエリアで販売されているほぼすべての新築マンションのオフィシャルページを定期的にチェックしている。

 この作業の中で、時には驚くべき事象を発見する。

関連記事

トピックス

NBAレイカーズの試合観戦に訪れた大谷翔平と真美子さん(AFP=時事)
《真美子夫人との誕生日デートが話題》大谷翔平が夫婦まるごと高い好感度を維持できるワケ「腕時計は8万円SEIKO」「誕生日プレゼントは実用性重視」  
NEWSポストセブン
被害者の村上隆一さんの自宅。死因は失血死だった
《売春させ、売り上げが落ちると制裁》宮城・柴田町男性殺害 被害者の長男の妻を頂点とした“売春・美人局グループ”の壮絶手口
NEWSポストセブン
元夫の親友と授かり再婚をした古閑美保(時事通信フォト)
女子ゴルフ・古閑美保が“元夫の親友”と授かり再婚 過去の路上ハグで“略奪愛”疑惑浮上するもきっぱり否定、けじめをつけた上で交際に発展
女性セブン
突然の「非常戒厳」は、国際社会にも衝撃を与えた
韓国・尹錫悦大統領の戒厳令は妻を守るためだったのか「占い師の囁きで大統領府移転を指示」「株価操作」「高級バッグ授受」…噴出する数々の疑惑
女性セブン
12月9日に亡くなった小倉智昭さん
小倉智昭さん、新たながんが見つかる度に口にしていた“初期対応”への後悔 「どうして膀胱を全部取るという選択をしなかったのか…」
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン