英王室は水が合わなかった?(時事通信フォト)

“戦略家”とも囁かれるメーガン妃(写真/時事通信フォト)

 ついに9日、エリザベス女王が声明を発表。2人にとって「この数年がどれだけ厳しいものであったかの全容を知り、悲しんでいる」とし、挙げられたメンタルや人種問題について深い懸念を示した。

 予想に反し日本のメディアの反応は控えめ。私もどこか冷めた目で見てしまった。「夫妻はこれで稼いでいくのだろう」という商業的思惑が見えてしまうし、王室の生活に苦労し、パパラッチに追い回され事故死したダイアナ元妃にイメージを寄せようとしていることにも違和感を覚える。王室の誰よりも高額な衣装代や、女王の招待を断り全米オープンテニスを観戦したり、王子誕生の際もSNSで発表するなど、メーガン妃の行動はこれまでさまざま報道されてきた。言動から感じる印象も、ハリウッド女優というキャリアも、夫からの愛情もダイアナ元妃とはまるで違う。ダイアナ元妃にイメージを重ねようとするほど、その違いが鮮明に浮かび上がってくるのだ。

 メーガン妃には「可哀想な王子様を救った美しい異国のお姫様」という自身のイメージがあるらしい。自分自身も追い詰められながらも、「自由とは何か」を王子に気付かせ、そこから救い出し幸せに暮らしていく、そんな物語の“戦略”があるのではないだろうか。ヘンリー王子はインタビューの中で、「すべてのことが起きた時、彼女が私を救ってくれたことは明白だ」と述べ、メーガン妃も「私たちは生き残っただけでなく、繁栄しています」と述べたという。こうした2人の言動は新たな“ヒロイン像”を作り出し、人々は彼女に益々注目することになる。まさに「メーガン効果」と言える。

 だが、この“逆”シンデレラストーリー、メーガン効果にも無理がある。日本の皇室に対するイメージと重なるが、国民は、大切に思ってきた国の象徴、幸せな家族の象徴は、やはりそのままであってほしいと願うものだ。王室にも時代の流れに合わせた変化は必要だが、人は外から入って来た者に伝統や格式、スタイルなどを乱されることに、マイナス感情を無意識に持つ傾向がある。この“心の癖”をさしずめ「ロイヤルバイアス」と呼ぶ。伝統芸能や家柄格式を重んじる所では似たようなバイアスが起こりやすいだろう。

 メーガン効果はどこまで効力を発揮するのか。逆シンデレラストーリーの今後の展開を注視したい。

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