矢崎滋(73才)
かつて所属されていた事務所界隈で度々お見かけしていた頃のはるみサンは、シンプルな装いにハイブランドのバッグやシューズを合わせるミラノマダムのような素敵な女性でした。
そんなはるみサンが、1984年、一度引退された際に放った名言「普通のおばさん」として文字通り、東北地方に出現。矢崎サンに寄り添って歩み、空を見上げてヒコーキ雲の存在に微笑み合う……なんて、まさに、“ほっこり”してしまいます。
実は私、矢崎サンの前妻さんに仕事でたいへんお世話になっていた時期があり、同業に近い先輩女性として、心から尊敬しているのです。今回の報道後もメールで連絡をとらせていただきました。すぐに返信をくださり、矢崎サンとは「音信不通」になっているとのこと。なので「何もわからない」とのことでしたが、文面に“ヒリヒリ感”は一切なく、30年以上も前に別れた元夫の“新たな恋”を穏やかな想いで受け止めていらっしゃるように勝手ながら理解しました。
そういえば、前述の南美希子サンは、前夫が亡くなられた際、傍らに新たな女性がいらしたことに、「看取ってくださるかたがいてよかった」と『徹子の部屋』(テレビ朝日系)で明かされたことがありました。
お若いかたの恋愛や結婚、そして別れでは、こうした境地にはなりにくいと思うと、熟年カップルの熱愛って、なんだかイイですよね。元パートナーも“ほっこり”させてしまうのですから。
「味わったことのない幸せの日々かみしめられる」熟年婚
もちろん、ここまでくるには、さまざまなことを乗り越えなければなりません。はるみサンは、2008年、長年内縁関係にあった音楽プロデューサー氏との永遠の別れを経験しています。内縁だったから葬儀にも参列できなかった……。とはいえ、もっとも近くにいらした女性は、はるみサンでしたから、ご自分を責め続けたことは想像に難くありません。
そうしたこともご存じで、はるみサンを温かく迎えてくれる矢崎サンの存在は、どれだけ心地いいことでしょう。
『バイキングMORE』が紹介したPGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険)調べの「2018年の還暦人に関する調査」によれば、還暦の“おひとりさま”の結婚・再婚の意向は男女共に、ほぼ半数。異性に感じる魅力の第1位は「優しさや思いやり」とのことでした。
73才同士の矢崎サン、はるみサンよりは年代が下になりますが、57才で一般男性と結婚した浅野ゆう子サンも、事実婚状態だった俳優の田宮五郎さん(享年47)を看取ってから3年後のゴールインでした。
そして59才で斎藤ノヴさん(70才)とのフランス婚(事実婚)を経て東日本大震災の年に入籍したのは夏木マリさん。ノヴさんのお母様を「嫁」として介護する覚悟を決めた還暦前の熟年婚でした。