睡眠・認知症予防プログラム中部大学推進センター特任教授の宮崎総一郎医師
2002年に世界的医学誌『JAMA』に掲載された論文によると、睡眠時間4時間のグループと8時間のグループを比較した場合、4時間のグループはワクチンの抗体が半分ほどしかできなかったという。
平日は仕事で早起きし、休日は昼まで布団でゴロゴロするという“寝だめ”もリスクが高い。
「睡眠時間のばらつきで体内時計のリズムが崩れることを『ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ボケ)』と呼びますが、これが血管系の病気や糖尿病、うつなどのリスクを高めるという研究があります」(前出・宮崎医師)
2017年には、オランダ・ユトレヒト大学医療センターの研究者らが「ソーシャル・ジェットラグが1時間以上あると、メタボリックシンドロームと糖尿病の有病率が2倍になる」(60歳以下の場合)という研究結果を公表している。
※週刊ポスト2021年4月9日号
石黒クリニック院長の石黒源之医師