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ウイルス対策で重要な「睡眠時間の確保」 ワクチン効果にも影響

早起きと健康リスクがどう関係する?(イメージ)

早起きと健康リスクはどう関係している?(イメージ)

 子供の頃から聞かされてきた「早起きは三文の徳」。早めに起床して、仕事の準備やジョギングなど、各々の時間を過ごしている人は多いだろう。

 しかし、そこに健康を損ねるリスクがあることは意外と知られていない。「朝6時以前に起きる人は、朝7時以降に起きる人に比べて心筋梗塞や脳卒中など循環器疾患の発症リスクが最大40%高まる」との英オックスフォード大学の調査結果もある。

 起床のタイミングだけでなく、睡眠時間の確保も健康維持のためには重要だ。OECD(経済協力開発機構)の2018年調査によれば、日本人の睡眠時間は7時間22分。十分な睡眠時間と思えるが、実は世界ワーストだ。

 睡眠・認知症予防プログラム中部大学推進センター特任教授の宮崎総一郎医師が言う。

「2016年、国立精神・神経医療研究センターでは、平均7時間22分の睡眠時間で日頃から睡眠不足を感じていない平均23.4歳の人々を対象に研究を行ないました。

 施設で9日間、『1日12時間を目指して睡眠してください』と告げて実験したところ、彼らの睡眠時間は平均8時間25分まで伸び、血糖値やインスリン、ホルモン分泌などに関する数値が明らかに改善した。

 つまり、健康で睡眠が十分だと感じている人でも実際には約1時間の潜在的な睡眠不足があり、糖尿病リスクを高めていることが示されたのです。早起きが慢性的睡眠不足を招いている可能性は十分考えられる」

 ウイルス対策にも睡眠は重要だ。米ピッツバーグ大学の研究チームが2015年に被験者に風邪ウイルスを含んだ点鼻薬を投与して発症と睡眠時間との関係を調べたところ、7時間以上睡眠している人の罹患率が17.2%だったのに対し、睡眠時間が5~6時間の人は30%、5時間未満では45.2%と上昇した。

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