習近平・国家主席(中国通信/時事)
習近平・国家主席と親交のある二階氏は、中国にウイグル族への迫害を是正するように働きかける考えがあるかを会見で問われると、
「私から言及するつもりはないが、機会があれば議題にしてもいい」
と全くやる気が感じられないし、山口那津男・公明党代表は、
「人権侵害を根拠を持って認定できるという基礎がなければ、いたずらに外交問題を招きかねない」
と慎重姿勢に終始。制裁新法制定についても山口氏は「日本にとってはいかがなものか」と否定的だ。
中国は新疆ウイグルでの外国メディアの出入りを厳しく制限し、人権弾圧の証拠となる映像は極めて少ないという異常な状況に置かれている。それを楯に“人権侵害の証拠を出せ”とは中国の言い分と同じではないか。
政府与党が一枚岩ではないから、外交で中国に対抗することができないのである。
※週刊ポスト2021年4月16・23日号