このオールスター戦の試合後に猪木は「今度は戦うときだ」と対戦をアピール、馬場も「よし、やろう!」と応じたが、結局実現することはなかった。再び藤波が言う。
「猪木さんは団体のトップとして、マスコミやファンの前では馬場さんと親しくできなかったが、私たちの知らないところでは2人で会って食事をしながら情報交換したりプロレス界のことを話したりしていたんでしょう。
馬場さんが亡くなったときは本当に落ち込んでいました。自分を奮い立たせてくれた一方の雄の存在が欠けてしまったことがショックだったんだと思います」
両雄並び立つ時代だった。
※週刊ポスト2021年4月16・23日号