国内

時給1500円でバイト予定の大学生は「オリンピック、楽しみですよ」と嘯いた

2020年東京五輪・パラリンピックのボランティアが着用するユニホーム(時事通信フォト)

2020年東京五輪・パラリンピックのボランティアが着用するユニホーム(時事通信フォト)

 東京五輪は職員(臨時含む)もボランティアも、まったく足りていないらしい。2月に組織委員会トップだった森喜朗氏が、日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会で女性差別発言をしたことが明るみに出て、ボランティア辞退者が続出。その後、募集されているボランティアと業務内容がそっくりな求人が複数の応募サイトに掲出されていると話題になった。俳人で著作家の日野百草氏が、ボランティアではなくアルバイトに内定している大学生に、東京五輪に期待することを聞いた。

 * * *
「オリンピック、みんな悪くいいますけど、僕は楽しみですよ」

 神奈川県に近い東京都下の繁華街、大学生の島木悠太さん(仮名、20歳)と出会ったのもやはり、ウーバーイーツ配達員の取材であった。いまや街中で見かけるフードデリバリーの配達員、コロナ禍の不況に後押しされ、日本でも欧米型のギグ・エコノミーが当たり前になってしまった。

「やってみたかっただけです。学生のうちからいろいろ経験したい、それだけです」

 ウーバーに限らずフードデリバリーのギグワークは多種多様、ごく一部の稼ぎまくる「スーパー配達員」を除けば、年齢関係なくそれぞれに事情を抱えて生きていくのにやっとの配達をこなしているが、島木さんのような若い人の中には興味本位にやってみた、ちょっと面白そうだからという人も多い。

「はい。自転車一台あれば登録するだけですからね」

 島木さんは都内の私立大学生。北陸から上京、十分ではないが仕送りはあり、アルバイトをしなければ生活できないというわけでもないという。それでも大学は全面的な対面授業再開までには至っておらず、暇を持て余す部分もあるとのこと。

「だからやってみたんですけどウーバー、こんなに金にならないなんてね、はした金です。やっぱり普通にバイトして、決まったお金を貰ったほうがいいですね」

 実際、島木さんはウーバーで稼げてはいない。声を掛けたのも注文が来そうな店の前でうずくまる、いわゆる”地蔵”を長々としていたからだが、一概には言えないにせよ、ウーバーもいまどき地蔵だけでは稼げなくなっている。

「早くオリンピックのバイトに入りたいです」

関連記事

トピックス

岡田監督
【記事から消えた「お~ん」】阪神・岡田監督が囲み取材再開も、記者の“録音自粛”で「そらそうよ」や関西弁など各紙共通の表現が消滅
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
成田きんさんの息子・幸男さん
【きんさん・ぎんさん】成田きんさんの息子・幸男さんは93歳 長寿の秘訣は「洒落っ気、色っ気、食いっ気です」
週刊ポスト
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン