2018年9月、2020年東京五輪・パラリンピックのボランティア募集が始まったときは応募が殺到した(時事通信フォト)
オリンピックなんてボランティアが大半だろと思いがちだが、実のところ民間の派遣アルバイトが大量に募集されている。島木さんも応募して簡単に受かったという。募集名目は「世界的スポーツ大会」「国際的スポーツイベント」「一生に一度体験できるかのスポーツイベント」など様々だが、これらはもちろん、2020年東京オリンピックの派遣バイトである。
「希望日に説明会と研修があるみたいです」
オリンピック、僕の時給は1500円です
正直、フードデリバリーに関する件で島木さんを取り上げる必要はまったくないが、この東京オリンピックの派遣アルバイトの件は興味ある。島木さんも「どうせやる気ないから」とスマホの通知オフで話してくれた。フードデリバリー、どこまでも自由で適当がきく。
「オリンピック、僕の時給は1500円です。もっと高いとこもあるかもしれません」
聞けばオリンピックの派遣バイト、求人サイトを賑わすほどに盛況で、時給も1500円から2000円を超えるという。日給制の場合もあり、そちらは日給2万円と謳う求人も。島木さんの仕事内容はまだ決まっていない上に詳細は口止めされているため話せないそうだが、各地の施設会場の運営サポートや各種案内、グッズ販売など一通りのレクチャーを受ければ誰でもできる仕事だという。
「説明会にはお爺ちゃんお婆ちゃんも来てましたよ、落ちる人いないんじゃないかな」
高齢者も来ていたそうでコロナの上に炎天下、なんだか心配になってくる。ところで、肝心の語学力などは必要ないのだろうか。
「外国語できる人は別枠みたいですね、そっちだと時給はもっと高いと思います。僕のは誰でもできる系ですから。誰もいないとこで立ってればいい仕事もあるみたいです」
提出した履歴書とアピールポイント次第で派遣会社がマッチングするらしい。実際はただ立っているというわけにはいかないだろうが、島木さんいわく、本当に臨海部の某施設周辺で立っていればいい仕事もあるようだ。
「思い出にもなるし、グッズもいろいろもらえるみたいだし楽しみです」
無邪気な島木さん。派遣バイトとはいえオリンピックのスタッフ、ユニフォームや身につけるグッズなどは支給され、派遣会社にもよるのだろうが記念に持ち帰れると喜んでいる。しかし楽しみにしているところ申し訳ないが、感染など怖くないのか。
「いや、こうして街に一日いるわけで(リスクは)一緒でしょ。若いし」