まわりが楽しいと乃々佳も純粋にうれしいと感じるので、自分の歌をたくさんの人が聴いてくれたらうれしいって。本番ではいっぱい拍手をしてもらって、とても喜んでいました」(おかあさん)
言葉もメロディーもどんどん吸収するののちゃん。5月末にソロアルバム『ののちゃん 2さい こどもうた』をリリースするなど新しい歌に触れる機会も増え、歌詞が長いときには両親自作の絵を見て物語のように覚えている。
「歌詞を絵にして紙芝居のように読み聞かせます。毎晩寝る前に9~10冊絵本を読むなどもともと本が好きな子なので、物語にすると覚えやすいようです。宮沢賢治の『雨ニモマケズ』の絵本もいつのまにか覚えて、自分なりに音読しています。歌も絵本も乃々佳にとっては“声に出す物語”として区別はなく、歌はそこにメロディーがのっている感覚のようです」(おかあさん)
ただし、歌うからには1曲間違えずに歌いきりたいというこだわりがあり、「“できた!”と満足して終わるまで、10回くらい歌い直すこともあります」(おかあさん)と周囲を驚かせることもしばしば。そんなののちゃんに大きくなったら何になりたいかを尋ねると、目を輝かせて口にしたのは「ミッキーとミニー」という答え。
「3才になったばかりで“歌手になりたい”という発想はまだないようです。歌手という職業があることもよくわかっていないかも。何事にも前向きに取り組むことで楽しみや幸せを自分で見つけて人生を切り開いていけるように、乃々佳が挑戦したいと思ったことを家族で応援していきたいです」(おかあさん)
インタビューの終わり、耳の上で両手をパーに開き“うさぎのポーズ”で「ばいばーい」と挨拶したののちゃん。うさぎにもなりたいの?と聞いてみると、「違うよ、ミッキーとミニー!」と即答し、3才のかわいらしい“夢”はブレていなかった。
【プロフィール】
村方乃々佳(むらかた・ののか)/2018年5月31日生まれ。本人公式のYouTube『ののちゃんねる』のチャンネル登録者数は43万人以上。フォトブック『歌って 笑って こねこと遊んだ ちいさいののちゃん』(講談社)や、CDアルバム・マッチング楽譜集『ののちゃん 2さい こどもうた』(ヤマハミュージック)が発売中。
取材・文/渡部美也
※女性セブン2021年7月15日号