国内

日本製ワクチンの安全性と効果は? 医師は「選べるシステムが必要」

あああ

ワクチン政策や実際の供給は今後、どう動く

 ワクチンがウイルス感染を防ぐ有効な策であることは揺るがない。しかし、接種後に日本人だけで350人以上の人が亡くなっていることも、また事実である。一口に「ワクチン」と言っても、メーカーごとに効果もしくみも副反応のリスクも異なる。いまは欧米製のワクチンしかないが、年内には「国産ワクチン」が登場する見込みだ。少しでも安全性の高いワクチンを打ちたいなら、どのメーカーがいいか、冷静に見極める必要がある。

「ワクチンは切り札だから、もうすべてを懸けてやろうと思った」。7月4日放送のラジオ番組で、菅義偉首相は新型コロナウイルスワクチンの接種に懸ける思いをこう明かした。

 だが現実には、ワクチン接種がスムーズに進んでいるとは言い難い。7月に入ると、宮城県仙台市と福島県いわき市がワクチン接種の新規予約の受け付け停止を発表するなど、全国の自治体で新規予約を停止する動きが相次いでいる。国による供給量が自治体の希望量に追いついていないことがその理由で、実際の供給量は自治体の希望の3割しかないとも報じられた。

 その一方で、ワクチン接種後の死亡事例についても注目だ。厚生労働省の報告書によると、国内で2月17日から6月18日までに、「新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要」は、ファイザー製で354人に達する。5月24日に接種が始まったモデルナ製でも1人の死亡者が報告され、死亡事例は計355人だ。

 ファイザー製の接種後に亡くなった354人を年代別に見ると、最も多かったのは80代の139人で、以下90代(93人)、70代(68人)、60代(23人)が続き、20~50代は1ケタ。性別は女性190人、男性164人だった。

 基礎疾患や既往症を見ると、高血圧が82人で最も多く、以下、糖尿病(50人)、アルツハイマー病・認知症(44人)、心不全(40人)、脳梗塞(38人)が続いた。

 報告書には記載されていない、疑わしい事例もある。6月9日にモデルナ製ワクチンを接種した翌日、心筋梗塞で亡くなった神奈川県川崎市の71才男性は、警察の検案の結果、ワクチンの副反応とは無関係の突然死と断定された。だが、男性の遺族は「それまで生活習慣病の薬をのんでいたが、ずっと健康を保っていて、突然死するような状態ではなかった。死とワクチンが無関係とは思えない」と本誌・女性セブンの取材に訴えた。

 その男性の事例は、厚労省の報告書に記載されていない。この男性のような、接種と関連性がないとは言い切れない急死が、全国で起こっている可能性がある。ワクチン接種後に死亡した若い世代も気になるところだ。自治体での20代のワクチン接種はまだ少ないが、ワクチン接種後の20代の死亡者は、報告されているだけで4人に上る。

関連キーワード

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン