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『TOKYO MER』鈴木亮平は、西郷どん、テセウスを超える当たり役

重要な役柄で全米デビュー(写真/GettyImages)

“当たり役”が続く鈴木亮平(写真/GettyImages)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、今期の夏ドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系)で主演を務める鈴木亮平について。

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 東京五輪開催中も欠かさず見ているテレビドラマがある。鈴木亮平主演の日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』だ。同じように毎週このドラマを楽しみしている人は多いようで、7月から放映された5話までの視聴率はすべて2桁を超えているという。その好調ぶりを支えているのは、ドラマの舞台を病院内の救急科や手術室ではなく、災害や事故現場という外部でのスピード感溢れる展開や、鈴木亮平さんらを起用したキャスティングのうまさだろう。

「TOKYO MER」は、東京都知事の命で新設された救命救急のプロフェッショナルチームで、MERはモバイルエマージェンシーの略。チームは、最新の医療機器とオペ室を搭載した大型車両「ERカー」で重大事故や災害、事件の現場に駆け付け、“1人も死者を出さないこと”というミッションの元、命を救うために危険な現場に勇猛果敢に飛び込み奮闘する。

 鈴木さん演じるスーパー救急救命医・喜多見幸太は「待っているだけでは、救えない命もある」というセリフとともに、毎回、自ら進んで危険な現場に飛び込んでいく。そこには何の迷いも躊躇もない。傷病の緊急度や重症度に応じて治療の優先度を決める「トリアージ」は的確で素早く、重傷の負傷者にはまず「大丈夫ですよ」と優しく声をかけ、例え意識がなくても注射をする時には「チクッとしますよ」と気遣う姿もある。

 治療を始めれば、医療技術は「私、失敗しないので」という名セリフで知られる米倉涼子主演『ドクターX』(テレビ朝日系)の外科医・大門未知子並みだ。おおよそ世間がイメージする治療してもらいたい医者の理想像に近いのではないだろうか。

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