芸能

沢田研二、ソロ50周年 真のエポックは還暦記念の6時間半ライブ

大ヒット上映中の『キネマの神様』

沢田研二が出演する『キネマの神様』が大ヒット上映中(c)2021「キネマの神様」製作委員会

 1971年(昭和46年)からソロとなり、今年50周年を迎えた“ジュリー”こと沢田研二(73才)。今年5~6月に行われた記念ライブのチケットは即完売し、9〜11月には追加公演も発表された。昨年亡くなった志村けんさん(享年70)の代役を引き受けた映画『キネマの神様』(公開中)も話題だ。

 これまでのキャリアの中で、何度かの転機があったジュリー。1985年には、デビュー以来、在籍していた渡辺プロダクションから独立し、個人事務所を立ち上げた。レコード会社も『ポリドール』から『東芝EMI』に移籍し、《変革期》を迎える。

 この時期のジュリーに魅了されたのが、音楽評論家のスージー鈴木さんだ。

「いま思い出すと、私がなんとなく沢田研二のことが気になり始めたのが、1985年。特に1970年代までは好きも嫌いもなく、ヒット曲を連発しているナンバーワンの人というイメージだけでした。ところが独立以降の彼は、その座から外れるわけです。でも、そのナンバーワンという色メガネを外したら非常に男気のある、かっこいい生き方をしている人だとわかり、むしろ惹かれていきました」(スージーさん)

 また、ダイアモンド☆ユカイも、この時期のジュリーに変化を感じたという。

「その頃から、沢田さんは芝居を積極的にやるようになった。歌も芝居がかった感じになり、別の路線に変わってきた感じでしたね。

 いつだったか、エディット・ピアフを歌うコンサートがあって、そこに沢田さんが出ていて驚いたことがあります。 

 いろんなゲストが出ている中で、沢田さんは歌もうまいし、個性的でどの人より目立っていた。エディット・ピアフの歌も沢田さんの世界にしてしまっていて、やっぱりこの人、スゲーって思いました」(ユカイ)

真のエポックは“人間60年・ジュリー祭り”

 確かに1985年以降、以前のようなメガヒット曲に恵まれることはなかったが、『CO-CoLO(こころ)』や『JAZZ MASTER』などの新バンドを結成し、アルバム制作のセルフ・プロデュースも宣言。俳優としても数多くの映画やドラマに出演するなど、活動の場を広げていく。

「1985年が変革期であるのは間違いないのですが、本当にエポックとなるのは、2008年に行われた還暦記念のコンサート“人間60年・ジュリー祭り”だと思うんです。約6時間半をかけて80曲を歌い切るという、とんでもないコンサートでした。見に行きましたが、本当に感激しました。ジュリーはいまでもそうですけど、声が全然衰えない。怪物、化け物ですね(笑い)」(スージーさん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO(HPより)
《TOKIO解散には迷いなし?》松岡昌宏、「男気会見」で隠せなかった本音 唯一違った“足の動き”を見せた質問とは?
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
ディップがプロバスケットボールチーム・さいたまブロンコスのオーナーに就任
気鋭の企業がプロスポーツ「下部」リーグに続々参入のワケ ディップがB3さいたまブロンコスの新オーナーなった理由を冨田英揮社長は「このチームを育てていきたい」と語る
NEWSポストセブン
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《渡部建の多目的トイレ不倫から5年》佐々木希が乗り越えた“サレ妻と不倫夫の夫婦ゲンカ”、第2子出産を迎えた「妻としての覚悟」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
事件の“断末魔”、殴打された痕跡、部屋中に血痕…“自慢の恋人”東川千愛礼さん(19)を襲った安藤陸人容疑者の「強烈な殺意」【豊田市19歳刺殺事件】
NEWSポストセブン