地元の銘菓をスタッフ全員に(写真は2011年)

夏目三久と結婚後初めての『有吉の夏休み』となる(写真は2011年)

『ほん怖』はさらに遅い10月の放送

 番組内容に目を向けてみても、前述した3つの夏特番は、「芸能人たちがつかの間の夏休みを楽しみ、終わりを惜しむ」「学生たちが青春の終わりを惜しむ」というムードの演出が見られます。

 収録そのものは7~8月に行われ、芸能人や学生たち本人にとっての夏はそこで終わり、寂しげな表情を見せますが、そのとき視聴者はまだ夏真っ盛りの状態。そんなギャップを埋めるために、「視聴者にとっての夏が終わったばかりの9月に放送されている」という点もあるようです。

 また、民放のあるバラエティスタッフに聞いた話では、「外出が多い8月は見てもらいづらいから、人の動きが落ち着いた9月のほうがいい」「かつてはみんなお盆の時期に休んでいたが、最近は会社の夏休みが分散している」と言っていました。お盆より遅い時期に夏休みを取る人が増え、気候的にも残暑の期間が長くなるなど、「夏という季節の期間が延びている」という感覚があるようなのです。

 最後にもう1つ、“夏特番”のイメージが強い番組をあげておきましょう。その番組は『ほんとにあった怖い話』(フジテレビ系)。この番組は1999年から2018年までの大半で8月に放送されていましたが、2019年と2020年は10月に移動しました。

「今年も10月に放送されるだろう」と言われていますが、同番組のホームページにあるメッセージ欄には、「これが無いと、夏締めくくれません!」「夏放送お願いします」「今年はまだやらないのかな」「毎回、観終わると夏も終わったなぁ…と思うのです」「暑いうちに涼しくしてください!!」などと放送を待ちきれない人々の声が書き込まれています。

 前述したさまざまな理由こそあれ、待っている視聴者は多いだけに、3番組のように遅くとも9月上旬には放送したほうがファンを喜ばせられるのではないでしょうか。

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

関連キーワード

関連記事

トピックス

『ザ!鉄腕!DASH!!』降板が決まったTOKIOの国分太一
《どうなる“新宿DASH”》「春先から見かけない」「撮影の頻度が激減して…」国分太一の名物コーナーのロケ現場に起きていた“異変”【鉄腕DASHを降板】
NEWSポストセブン
混み合う通勤通学電車(イメージ)
《“前リュック論争”だけじゃない》ラッシュの電車内で本当に迷惑な人たち 扉付近で動かない「狛犬ポジション」、「肩や肘にかけたままのトートバッグ」
NEWSポストセブン
日本のエースとして君臨した“マエケン”こと前田健太投手(本人のインスタグラムより)
《途絶えたSNS更新》前田健太投手、元女子アナ妻が緊急渡米の目的「カラオケやラーメン…日本での生活を満喫」から一転 32枚の大量写真に込められた意味
NEWSポストセブン
リフォームが本当に必要なのか戸惑っているうちに話を進めてはいけない(イメージ)
《急増》「見た目は好青年」のケースも リフォーム詐欺業者の悪質な手口と被害に遭わないための意外な撃退法 
NEWSポストセブン
出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
《水原一平がついに収監》最愛の妻・Aさんが姿を消した…「両親を亡くし、家族は一平さんだけ」刑務所行きの夫を待ち受ける「囚人同士の性的嫌がらせ」
NEWSポストセブン
夫・井上康生の不倫報道から2年(左・HPより)
《柔道・井上康生の黒帯バスローブ不倫報道から2年》妻・東原亜希の選択した沈黙の「返し技」、夫は国際柔道連盟の新理事に就任の大出世
NEWSポストセブン
新潟で農業を学ことを宣言したローラ
《現地徹底取材》本名「佐藤えり」公開のローラが始めたニッポンの農業への“本気度”「黒のショートパンツをはいて、すごくスタイルが良くて」目撃した女性が証言
NEWSポストセブン
妻とは2015年に結婚した国分太一
《セクハラに該当する行為》TOKIO・国分太一、元テレビ局員の年下妻への“裏切り”「調子に乗るなと言ってくれる」存在
NEWSポストセブン
1985年春、ハワイにて。ファースト写真集撮影時
《突然の訃報に「我慢してください」》“芸能界の父”が明かした中山美穂さんの最期、「警察から帰された美穂との対面」と検死の結果
NEWSポストセブン
歴史学者の河西秀哉氏
【「愛子天皇」の誕生を希望】歴史学者・河西秀哉氏「悠仁さまに代替わりしてから議論しては手遅れだ」 皇位継承の安定を図るには“シンプルな制度”が必要
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「給料もらっているんだからさ〜」国分太一、若手スタッフが気遣った“良かれと思って”発言 副社長としては「即レス・フッ軽」で業界関係者から高評価
NEWSポストセブン
ブラジル訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《クッキーにケーキ、ゼリー菓子を…》佳子さま、ブラジル国内線のエコノミー席に居合わせた乗客が明かした機内での様子
NEWSポストセブン