ちなみに、以前に騎手と馬番の成績データを取ったことがある。田辺は【1】と【6】に入ると単回、複回が他番(【16】まで)のときよりもぐっと上がり、それぞれ(128円・93円)、(160円・91円)だった。これが【2】だと(53円・62円)となる。【1】と【6】は彼にとって相性の良い馬番と言えそうだ。

 ということで、もののついでに「9月、新潟、馬番【1】か【6】」という超限定下ではどうだったか。ともに4回ずつで【1】は(0円・0円)、【6】は(0円・42円)でした。

 新潟開催は終わったので、中山での田辺の手綱に目を向けてみる。9、10月は(98円・101円)。特に芝では(103円・105円)。さらに牝馬だと(165円・156円)。「9月10月の中山開催、田辺は買い。特に芝で牝馬は◎」と言っていいようだ。

【プロフィール】
須藤靖貴(すどう・やすたか)/1999年、小説新潮長編新人賞を受賞して作家デビュー。調教助手を主人公にした『リボンステークス』の他、アメリカンフットボール、相撲、マラソンなど主にスポーツ小説を中心に発表してきた。「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆。

※週刊ポスト2021年9月17・24日号

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