国内

引きずり下ろされた菅首相の逆襲が始まる「河野内閣」で官房長官で復活説も

菅義偉・首相はこのまま引き下がらない?(時事通信フォト)

菅義偉・首相はこのまま引き下がらない?(時事通信フォト)

 自民党総裁選が本番を迎える中、退陣を待つばかりのはずの菅義偉・首相が俄然、行動的になっている。このまま引き下がる男ではない──。

 後手後手だと批判されたコロナ対策では、「ワクチン・検査パッケージ」という出口戦略を発表。希望者にワクチンが行き渡る「今年11月頃」から、飲食店の営業時間やイベント人数制限を緩和し、県をまたぐ移動の自粛を解除して国内旅行を解禁する方針を打ち出した。

 外交面でも、首相は9月下旬に訪米して日米豪印の4か国首脳会議(クアッド)に出席する予定だ。

「新型コロナ対策に専念したい」

 その言葉を実践しているように見えるが、菅首相の心象風景は全く違う。官邸の菅側近が言う。

「総理を突き動かしているのは安倍晋三・前首相と麻生太郎・副総理の2Aに対する怒りだ。総理の座から引きずり下ろされた仕打ちは絶対許せないと復讐に燃えている」

一度は蟻地獄に落ちたが

「仕打ち」とは、菅首相があがけばあがくほど“蟻地獄”に落ちた羽虫のように追い詰められ、権力を奪われていったプロセスを指している。

 最初の仕掛けは二階俊博氏の幹事長外しだった。岸田氏の出馬表明で劣勢に立たされた菅首相のもとに、閣僚など複数のルートを通じて、「安倍さんと麻生さんは二階幹事長を交代させることが総裁選で総理を支持する条件と言っている」という情報が入る。それを鵜呑みにした首相は、二階氏を官邸に招いて交代の方針を告げた(8月30日)。

 それは菅-二階を離間させる2Aの計略だった。

 二階氏を交代させる方針を決めても、麻生派、細田派では若手が菅首相の再選に反対し、2Aの「首相支持」の約束は守られなかった。

 目論見が外れた菅首相は、総裁選を先送りしようと「9月中旬解散」を決意する。だが、党内に反対論が噴き出し、菅首相は安倍氏から電話で、「『総裁選は予定通り実施すべきだ。いま解散すべきではない』と強く反対され、解散権を封じ込められた」(前出・菅側近)。

 進退窮まった菅首相は、最後の賭けに出る。内閣改造・党役員人事を行なって河野氏を幹事長など要職に横滑りさせ、求心力を回復しようとした。

 そこに立ち塞がったのが麻生氏だった。菅首相の要請に、河野氏起用を頑として認めなかった。

 万事休す。完全に孤立した首相は、翌日、退陣(総裁選不出馬)を表明するしかなかった。

 二階派幹部の河村建夫・元官房長官は9月11日の地元の支援者集会で、菅首相が二階氏を外そうとしたことについて、「菅首相が生まれたのは誰のおかげだったのかという声が出てきた」と指摘し、「自ら墓穴を掘った」と苦言を呈したと報じられている(共同通信)。

 しかし、そこから菅首相の逆襲が始まる。

関連記事

トピックス

緊急入院していた木村文乃(時事通信フォト)
《女優・木村文乃(37)が緊急入院していた》フジ初主演ドラマ撮影中にイベント急きょ欠席 所属事務所は「入院は事実です」
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
《豊田市19歳女性刺殺》「家族に紹介するほど自慢の彼女だったのに…」安藤陸人容疑者の祖母が30分間悲しみの激白「バイト先のスーパーで千愛礼さんと一緒だった」
NEWSポストセブン
女子児童の下着を撮影した動画をSNSで共有したとして逮捕された小瀬村史也容疑者
「『アニメなんか観てたら犯罪者になるぞ』と笑って酷い揶揄を…」“教師盗撮グループ”の小瀬村史也容疑者の“意外な素顔”「“ザ”がつく陽キャラでサッカー少年」【エリート男子校同級生証言】
NEWSポストセブン
2023年7月から『スシロー』のCMに出演していた笑福亭鶴瓶
《スシローCMから消えた笑福亭鶴瓶》「広告契約は6月末で満了」中居正広氏の「BBQパーティー」余波で受けた“屈辱の広告写真削除”から5カ月、激怒の契約更新拒否
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長》東洋大卒記者が卒業証明書を取ってみると…「ものの30分で受け取れた」「代理人でも申請可能」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
《フジテレビに蔓延するオンカジ問題》「死ぬ、というかもう死んでる」1億円以上をベットした敏腕プロデューサー逮捕で関係する局員らが戦々恐々 「SNS全削除」の社員も
NEWSポストセブン
キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
《新歓では「ほうれん草ゲーム」にノリノリ》悠仁さま“サークル掛け持ち”のキャンパスライフ サークル側は「悠仁さま抜きのLINEグループ」などで配慮
週刊ポスト
70歳の誕生日を迎えた明石家さんま
《一時は「声が出てない」「聞き取れない」》明石家さんま、70歳の誕生日に3時間特番が放送 “限界説”はどこへ?今なお求められる背景
NEWSポストセブン
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン