菅首相の辞め方も無責任すぎる。
「自分が総裁を続けるためにあがき、勝てないと分かるとコロナ対策の途中で政権を投げ出した。国民のための政治ではない」(前出・青木氏)
あがく菅首相を安倍氏と麻生氏、それに二階氏が寄ってたかって引きずり下ろしたというのが“コロナ政変”の真相だ。
その4大長老に踊らされ、政治家としての資質のなさをさらけ出したのが次の3人だ。
野田氏は勝ち目もないのに「総裁選に出たい」という“見栄”のため二階派に兵を借りて出馬し、混戦に追い込んで長老支配の延命に手を貸した。
安倍側近の下村博文氏は出馬の意向を示しながら、菅首相に「出馬するなら政調会長を辞めろ」と一喝されると断念して覚悟のなさを露呈した。
もう1人は甘利明氏だ。経済再生相時代に政治資金問題で失脚し、「マネー疑惑で病院に逃げ込み、のこのこ戻ってきた鉄面皮」(前出・小沢氏)との評価があるが、復権のために安倍―麻生氏の意向を受けて立ち回り、幹事長の座を射止めた。
自民党の「長老支配」を国民の1票で終わりにするには、この7人は真っ先に標的になる。
※週刊ポスト2021年10月15・22日号