『ライオンキング』で描かれているのは、生命の尊さや家族の絆という普遍的なテーマ。ロングランでも“古く”ならないのには理由があるという。
「命や家族との向き合い方は、誰しも、年齢やライフイベントとともに変わります。昔はシンバに感情移入していた人が、子供を持ったらムファサの気持ちになったり、ナラやスカーの気持ちがわかったり…何度観ても、別の気づきや感動がある。私自身、この作品に出演している期間に父を看取りましたし、コロナ禍で遠方の95才の母や海外に住む家族と会えなくなって、絆や生命の重さを深く感じるようになりました。
新しい発見があって、23年目のいまでも挑戦の連続。ダメ出しされるのもうれしいんです。だって、まだ成長できるってことだから!」
冒頭のナンバー「サークル・オブ・ライフ」のテーマは「生命の連環」。『ライオンキング』はこれからも新天地・有明四季劇場で何度も“再生”を繰り返し、賛美を得続けることだろう。
【プロフィール】
青山弥生/3月6日宮崎県生まれ。1981年に四季での初舞台を踏む。確かな歌唱力と演技力で知られる。『ライオンキング』ラフィキ役のほか、『マンマ・ミーア!』ロージー役、『リトルマーメイド』アースラ役など“ハマり役”は多数。海外での評価も高い。
※女性セブン2021年10月14日号