今回の地震は関東一帯の地盤の下に沈み込む、フィリピン海プレートと太平洋プレートの境界付近で起きたものだ。立命館大学環太平洋文明研究センター特任教授の高橋学さんはこう解説する。

「関東地方の地下では、地球の表面を覆う14~15枚のプレートのうち3枚が複雑に重なり合っています。そのため、世界で最も地震の多い地域の1つで“地震の巣”とも呼ばれている。7日の地震は太平洋プレートに東から力がかかり、上盤側がせり上がる『逆断層型』と分析されています」

 東日本大震災以来の大きな揺れに、「首都直下型地震」や「南海トラフ地震」が近いと考えた人も多かった。高橋さんはこう続ける。

「7日の地震の直前、6日に鹿児島県の日向灘沖で震度4の地震が発生しています。日向灘沖は南海トラフ地震を引き起こすという、フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界。いま、フィリピン海プレートや太平洋プレートの動きが活発になっていると考えられます。首都直下型地震や南海トラフ地震がいつ起こってもおかしくない状況です」

 内閣府の中央防災会議は2019年に、首都直下型地震では最大2万3000人、南海トラフ地震では最大23万1000人の死者が出ると予測。発生確率は、どちらも30年以内に70%程度とされている。

※女性セブン2021年10月28日号

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