防犯

防犯のためにも、パスワードは他人に解読されないものに設定することが大切

甘いパスワードでの画面ロックは破られる! と想定して自衛策を

 東京都在住の大学生A子さん(20才)は、ある日スマホを紛失。警察に届け出ると運よく戻ってきたが、画面ロックが突破されていた。その後、SNSのアカウントも乗っ取られており、限度額の30万円を不正決済されていたが、そのお金は返ってこなかった。

「日本は落とし物が比較的出てくる国とはいえ、紛失後、戻ってこない携帯電話類の数は、都内だけでも例年10万件以上あります。そんな行方知れずのスマホには、個人情報や家族、友人、会社などの情報が入っています。それらが流出すると周囲にも迷惑がかかることを自覚し、スマホのセキュリティーを高めましょう」(佐々木さん)

 紛失に備える方法としては、画面やSIMカードにパスワードでロックをかける方法がある。

「最低でも、画面にロックをかけることが重要です」と話すのは、情報リテラシーに詳しい成蹊大学客員教授の高橋暁子さんだ。

「画面にロックをかけていないと、落とした瞬間に情報が漏れてしまいます。スマホの中に、○○Payなどの決済可能なアイコンが入っていたら使われ放題。個人情報や写真、LINEなども自由に見られてしまい、それを盾にして脅されたり、なりすましをされたケースもあるんです。

 特に、パスワードは1234や誕生日などの類推しやすい番号はNG。6桁以上のロングパスワードにして、他人にはわからないが自分にとっては意味のある番号を設定。使い回しをしないことも重要です」(高橋さん)

 また、iPhone、Androidともに、スマホを探したり、遠隔ロックのできる機能が用意されているので、子供や家族に協力してもらって設定しておくことを高橋さんはすすめる。

「このほか、詐欺電話を着信時に見分けるアプリを使えば、不審電話や迷惑電話にも備えられます」(佐々木さん)

不正使用を防ぐには、 SIMカードをロックせよ!

 いくらパスワードを設定し、画面をロックしていても、スマホを盗まれ、装着されているSIMカードを盗られてしまうと、“なりすまし”の被害に遭いかねない。それを防ぐためには、SIMカードにも暗証番号を設定するのがおすすめだ。やり方は次の通り。

【iPhoneの場合】は、設定→モバイル通信→SIM PIN→SIM PINをオン。【Androidの場合】は、設定→セキュリティーと位置情報→SIMカードロック→SIMカードロックをオン。これで暗証番号がわからなければSIMカードの利用ができないため、不正使用は避けられる。初めて設定する際は、契約キャリアの定めた初期値(NTTドコモ=0000、au=1234、ソフトバンク=9999)になっているのでそれを入力した後、独自の4桁の暗証番号に変更する。ただ、解錠しようとして3回続けて番号を間違うと使えなくなるので、暗証番号忘れに注意しよう。

取材・文/北武司 イラスト/サヲリブラウン

※女性セブン2021年11月4日号

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