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2021.11.13 07:00  NEWSポストセブン

明代の紫禁城玉座の絨毯がオークションに 落札額は4.5億円以上か

龍の姿が縫い込まれた絨毯が400万ドル以上で落札

龍の姿が縫い込まれた絨毯が400万ドル以上で落札

 11月下旬にパリで開催されるクリスティーズのオークションで、16世紀の明朝(1368~1644年)時代に北京・紫禁城の皇帝の玉座の床を飾った龍の姿が縫い込まれた絨毯が400万ドル(4億5000万円)以上で落札される見通しであることが明らかになった。

 皇帝の玉座の周辺に敷き詰められた龍の絨毯は個人所有では世界で7枚しかなく、今回出品されるのはそのうちの一つという貴重なもの。これまで皇帝の絨毯として競り落とされた最高額は170万ドル(約2億円)で、今回の絨毯の値段が最高値となる見込みだ。

 この絨毯は横5メートル縦4メートルで、現存する明代の39枚の絨毯のなかでは最も大きい。また、そのうち、龍が描かれているものは16枚で、9枚は紫禁城の中にある北京の故宮博物院が所蔵している。

 絨毯は1920年にアメリカ人夫妻が中国に新婚旅行に行った際に購入したもので、その後米中西部のオハイオ州にあるクリーブランド美術館に貸し出されており、1987年に夫妻がコレクションを売却した際に、スイスの個人コレクターが購入。当時は「インペリアル・レッド」と呼ばれる見事な色彩を施されていたという。

 クリスティーズによると、この絨毯は皇帝の玉座の下の床を覆っていたと考えられ、これは皇帝が天とつながっていることを意味する。皇帝の権力と幸運を象徴する伝統的な2頭の大きな「五爪の青龍」が描かれており、中国の皇帝が「真の龍」または「天の子」であると考えられていたことを象徴しているという。

 この絨毯の下端には都市と丘の風景が描かれて、その上に2頭の龍が描かれ、さらに、その上半分には30数個の雲が浮かぶ空が描かれている。この絨毯の素材は土台が絹地で、その上に厚い羊毛(ウール)が織られており、明朝特有の図法だという。

 中国の明代などの絨毯の多くは1860年代の欧米の国侵略や20世紀初頭の義和団事変、その後の日中戦争などで大半が失われており、無傷のまま現存するのは30枚しかない。

 クリスティーズによると、11月下旬のオークションを前に、コレクターにこの絨毯の写真を紹介しており、すでに408万ドル(約4億7000万円)から540万ドルの値を付けたコレクターがいるという。

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