スポーツ

新庄剛志氏とフィーバー生んだ亀山努氏「新庄流の外野守備が楽しみ」

スマイル、白い歯、フィーバーを生んだ新庄氏(写真は2005年)

スマイル、白い歯、フィーバーを生んだ新庄氏(写真は2005年)

 日本ハムの新監督として注目を集める新庄剛志氏。現役時代にブレイクしたのは、1985年に日本一に輝いた後、低迷期に入っていた阪神が最終戦直前まで優勝争いを続けるという快進撃を見せた1992年のことだった。この年に、センターを守る新庄氏と「鉄壁の右中間」のコンビを組んだのが亀山努氏だ。新庄氏とともに甲子園球場に「亀新フィーバー」を巻き起こした亀山氏は、新庄氏がどういうチームをつくっていくか、期待を持って見守っている。

「亀新」が阪神ファンを熱狂させた1992年は、ちょうど甲子園球場からラッキーゾーンが撤廃された年だった。亀山氏が振り返る。

「当時はまだ岡田(彰布)さん、真弓(明信)さん、平田(勝男)さん、木戸(克彦)さんといった85年優勝組が健在で、タイガースは客が呼べる人気選手がスタメンからなかなか外れないので、高い壁だと思っていました。ただ、たまたまラッキーゾーンを撤去されて球場が広くなったことで、外野が守れて足のある選手が重用される流れができて、そこに乗っていくことができた。

 とはいえライトは真弓さんのポジションだったので、最初の頃は守っていても“なんで亀やねん。真弓を出さんかい!”とヤジが飛んでいました。怖くて深く守れなかった(苦笑)。真弓さんの代わりにプレーしている以上は、それに足る全力プレーをするしかなかった。真弓さんに勝るのは守備範囲だと思っていたので、ファールフライでもフェンスに激突していきました」

 そうした厳しい競争を勝ち抜いて、亀山氏も新庄氏も定位置を勝ち取った。ともに戦った記憶のある亀山氏は、新庄氏のチーム作りについて、「来年の日本ハムの試合では“守備のこだわり”が出ると思うんです」と期待している。

「新庄は現役時代、“目指せ、東京ドームのフェンスの一番上まで!”とやっていましたね。フェンスによじ登ってホームランボールをキャッチするのが外野手としての最高のパフォーマンスだというわけです。東京ドームはフェンスが高いので、僕も含めて一番高いところにどうすれば上れるのかを追求していましたよ。これまでは飯田(哲也=ヤクルト)さんが一番惜しかった。それを超えようとやっていた。守りでは楽しみながらポジショニングとかをいつも考えてやっていましたね。その新庄が、自分のチームでどんな守備をつくりあげるのかには注目したいです」

 2021年シーズンの開幕戦で外野手のスタメンだった西川遥輝や大田泰示がチームを去り、広い札幌ドームの外野を誰が、どう守ることになるのか、注目を集めることになりそうだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
高校時代にレイプ被害で自主退学に追い込まれ…過去の交際男性から「顔は好きじゃない」中核派“謎の美女”が明かす人生の転換点
NEWSポストセブン
スカイツリーが見える猿江恩賜公園は1932年開園。花見の名所として知られ、犬の散歩やウォーキングに訪れる周辺住民も多い(写真提供/イメージマート)
《中国の一部では夏の味覚の高級食材》夜の公園で遭遇したセミの幼虫を大量採取する人たち 条例違反だと伝えると「日本語わからない」「ここは公園、みんなの物」
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《死刑執行》座間9人殺害の白石死刑囚が語っていた「殺害せずに解放した女性」のこと 判断基準にしていたのは「金を得るための恐怖のフローチャート」
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
《小室圭さんの赤ちゃん片手抱っこが話題》眞子さんとの第1子は“生後3か月未満”か 生育環境で身についたイクメンの極意「できるほうがやればいい」
NEWSポストセブン
『国宝』に出演する横浜流星(左)と吉沢亮
大ヒット映画『国宝』、劇中の濃密な描写は実在する? 隠し子、名跡継承、借金…もっと面白く楽しむための歌舞伎“元ネタ”事件簿
週刊ポスト
中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
【独占インタビュー】お嬢様学校出身、同性愛、整形400万円…過激デモに出没する中核派“謎の美女”ニノミヤさん(21)が明かす半生「若い女性を虐げる社会を変えるには政治しかない」
NEWSポストセブン
山本アナ
「一石を投じたな…」参政党の“日本人ファースト”に対するTBS・山本恵里伽アナの発言はなぜ炎上したのか【フィフィ氏が指摘】
NEWSポストセブン
今年の夏ドラマは嵐のメンバーの主演作が揃っている
《嵐の夏がやってきた!》相葉雅紀、櫻井翔、松本潤の主演ドラマがスタート ラストスパートと言わんばかりに精力的に活動する嵐のメンバーたち、後輩との絡みも積極的に
女性セブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン