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若者シフトの紅白に「聞こえるのに聞き取れない」シニア世代の違和感

大泉は泣きまねも披露した

2年連続で紅白の司会を務めた大泉洋

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、年末の紅白歌合戦を見たシニア世代の違和感について。

 * * *
 昨年大晦日に放送された「第72回NHK紅白歌合戦」が、新年からあれこれとネットで話題になっている。

 今回、NHKが掲げたテーマは「Coloful~カラフル~」。多様性を意識して、「総合司会」、「紅組司会」、「白組司会」という呼称を廃止し「司会」に統一。司会の大泉洋さんや川口春菜さんも、お決まりの紅白ではなくカラフルな衣装で登場した。しかしネットでは、「男女を紅白に分けて競い合うのはテーマに矛盾する」という疑問の声が上がった。

 2年連続司会を務めた大泉洋についても賛否両論が分かれた。開始早々、2番目に出場した郷ひろみに「ブラーボー!」を連発し、福山雅治にも「ブラボー!」と叫んだだけでなく涙するという司会ぶりだったが、「楽しかった、面白かった」という意見もあった一方で、「前年同様うるさい」という批判もあった。

 21時から始まった第2部の平均世帯視聴率は34.3%と過去最低を記録。出場した演歌歌手がオリジナル曲ではなく懐メロだったり、YouTubeなどの動画配信を中心に活動するアーティストの出場が増え若者シフトになっていたことなどから、「無駄な演出が多かった」「若者に媚び過ぎている」といったさまざまな声が飛び交った。

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