広瀬氏は、宮治の落語家としての特徴がもともとテレビ向きだったと指摘する。
「宮治さんは元化粧品セールスマンという経歴の持ち主ですが、そのせいか東京の落語家には珍しく、大道芸のような、上方落語に近い雰囲気を持っています。サラリーマン時代の実演販売の経験がそのまま高座に活きている感じです。それはバラエティ番組に最も向いていますし、ひな壇芸人にもなれるタイプです。存在感は抜群にあり、大衆的で、いい意味で騒々しいんですよ。
今回のメンバー交代について、スポーツ紙などの予想はほとんど外れていましたが、それは逆に、笑点の制作スタッフが非常にまじめに番組の将来を考えていたことを証明したと思います。チームワークを重んじて、世代交代でさらに長寿を目指すという思いが見えましたね」
『週刊ポスト』(1月24日発売号)では、早くも「5年後の『笑点』メンバー大予想」を掲載しているが、5年後も変わらず「いつメン(いつものメンバー)」で続いていることが番組にとっては一番いいのだろう。