野党「国民の力」候補、尹錫悦氏(写真/共同通信社)
就職にも影響?
対して、尹氏も新たな公約を次々と発表。女性が子供を産むと、1年間1人につき月額約10万円を支給する「児童手当」や、韓国軍兵士の月給を約19万円に引き上げる案を打ち出した。
「徴兵された兵士の月給を現状の約6万円から3倍以上に引き上げると言い出しました。ただ、これについては、“そもそも財源はどうするのか”という疑問が拭えません」(辺氏)
李氏の「薄毛対策公約」のほうが、韓国社会へのインパクトは大きいという。その背景を辺氏はこう分析する。
「韓国では、薄毛が就職やお見合いに影響するといわれ、多くの人が“頭”に非常に気を遣う。そんななか、20~30代の若い世代では失業率の高さやコロナの影響でストレスから薄毛が増えていると言われます。未来を悲観して“ヘルコリア(地獄朝鮮)”という言葉が流行しましたが、そうした若い有権者には魅力的な公約に映るのかもしれません」
選挙による審判はいかに。
※週刊ポスト2022年2月4日号