糖尿病対策はムリせず長いお付き合いが肝心
糖尿病回避のための献立選びには、まだまだルールやコツがある。たとえば、主菜を肉と魚のどちらにするかで迷ったら、魚で決まり。いわしやさばなどに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が、内臓脂肪を下げるだけでなく、インスリン分泌を改善、糖尿病のリスクを下げる効果が期待できる。と同時に、糖尿病患者にとっては、服用している薬の効果を上げてくれる強い味方である。
糖尿病予備群、糖尿病患者になると、糖尿病対策とは長い付き合いを覚悟しなければならない。しかし、厳格な食事制限や運動はすぐ疲弊するので、最初は自分が興味の持てるメソッドから少しずつ着手しよう。
血糖値改善に役立つ食品成分
インスリンの働きを向上させると注目されている成分のひとつが、β-クリプトキサンチン。いくつかの果物や野菜に含まれ、とくに温州みかんはダントツの含有量だ。朝のフルーツ選びの参考としたい。
食品ごとに血糖値の上がりやすさを表わした指標がGI(グリセミック指数)。「炭水化物を食べたいが、血糖値は上げたくない」なら、白米を玄米に差し替えるだけで、血糖値上昇は穏やかに。ひとまず茶色系主食が低GI値と覚えておこう。
オクラ、山芋、モロヘイヤなどがネバネバしているのは、ペクチンなどの作用による。これらは水溶性の食物繊維であり、糖質と結びついて血糖値の上昇を抑える働きを持つ。整腸作用もあるので、便秘や下痢の解消にも効果的。納豆、なめこ、里芋、れんこんなど、ネバネバ系はどれも体にいいものばかりだ。
※週刊ポスト2022年2月11日号