2022年元日の「朝日新聞」
ネット配信で先行する日経では、いまや「日経電子版」がメインだ。
「以前は朝刊の締め切り、夕刊の締め切りと1日に何回かに分けて締め切りがあったんですが、いまは記事ができればすぐにネットに上げる体制で、昼間に取材して夜に記事を書くなんて無理。ネット中心になり、スクープ主義ではなくなった。どんな記事を出しても1~2時間、引用なら数十分で他社が後追いしてくるからスクープでは読者は取れないんです」(元記者)
新聞社内でも紙の新聞は「旧聞」を載せるものとして扱われるようになった。そのかわりにネット版には「速報」「独自」と付けた記事がやたらに多い。「PV(ページビュー)を稼ぐため」(ネット版デスク)という理由だ。
※週刊ポスト2022年2月18・25日号