社員たった4人の日本企業の「板」が表彰台を独占

 ただ、そうしたメダルを獲得した選手らが表彰式や公式インタビュー、開閉会式で身にまとった日本代表チームの公式ウエアには「デサント」のロゴである3本の矢印が目立っていた。スポーツ紙記者が解説する。

「2016年のリオ五輪、2018年の平昌五輪、そして2021年開催となった東京五輪では、国内最高位のゴールドパートナーとなったアシックスが公式ウエアを提供していたが、北京五輪ではアシックスが外れ、デサントが2014年のソチ五輪以来の公式ウエアを提供。同社が誇る水沢ダウンを進化させたアルパインモデルが使われ、選手にも評判がよかった」

 各国の公式ウエアを見渡すと、必ずしもスポーツメーカーに限らず、有名ファッションブランドを採用する国も多く見られた。米国の代表チームの公式ウエアはラルフローレンで、スウェーデンはユニクロ、オランダチームのウエアはフィラが提供した。

 また、用具メーカーでは、人工のコブの急斜面を滑走するフリースタイルスキーのモーグルで使うモーグル板で“メイド・イン・ジャパン”が注目を集めた。大阪・守口市に本社がある「マテリアルスポーツ」の「ID one(アイディーワン)」のブランドで、社員たった4人の企業が世界のトップ選手のシェアをほぼ独占している。銅メダルを獲得した堀島や“上村愛子二世”として注目を集めた川村あんりら、出場した日本人男女8選手のうち7選手が同社の板を採用。「日本選手にとどまらず、同社の板が男女の表彰式を独占。世界から注目された」(前出・スポーツ紙記者)のである。

 ミズノでは五輪で自社ブランドが露出することの影響について、「トップ選手が大舞台で着用することは、機能性を評価してくれた証であり、当該競技だけでなく、ブランド全体の価値の向上が期待できると思っています」(コーポレートコミュニケーション室広報担当者)と話しているが、すでに4年後に向けて開発競争が始まっているという。縁の下でメダル争いを支えるメーカーにとっても、五輪は4年に一度の大舞台なのである。

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