新人調教師として再スタートする蛯名正義氏
でもあまり頼ってばかりいると、馬を見る目が鍛えられない。勉強しながら、こういう馬はこうだとか、こういう特徴がある馬はこうだとか把握して、馬選びに関与していきたいですね。自分の色を出していくとしたら、自分で選んだり判断したりしたこれらの2歳馬からになるでしょう。
昨年末に開業した村田一誠くんに続き、3月1日には一緒に調教師試験の勉強をした西田雄一郎くんや嘉藤貴行くんが一緒に開業しました。西田くんは若くして調教師になるケースが多い中、僕と5つしか年が違わない「年配者」です(笑)。また嘉藤くんは少し若いけれど田中清隆厩舎の所属だったので、デビュー当時からよく知っています。また堀内岳志さんは、二ノ宮厩舎の持ち乗り助手だったので、ナカヤマフェスタで一緒にフランスの凱旋門賞へ行った仲間でした。みなライバルには違いありませんが、かけがえのない同期。一緒に切磋琢磨していければいいと思っています。
【プロフィール】
蛯名正義(えびな・まさよし)/1987年の騎手デビューから34年間でJRA重賞はGI26勝を含む129勝、通算2541勝。エルコンドルパサーとナカヤマフェスタでフランス凱旋門賞2着など海外でも活躍、2010年にはアパパネで牝馬三冠も達成した。2021年2月で騎手を引退、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。
※週刊ポスト2022年3月18・25日号