日本の肥満患者の7割が「モナリザ症候群」という
毎朝、出勤の準備をしたり、駅まで歩くだけでも、交感神経のスイッチは入る。ところが、自粛生活やリモートワークで生活が不規則になり、身支度もせずダラダラと自室で仕事ができてしまったり、昼夜逆転してしまったら、モナリザ症候群になりかねない。「食事や運動に気をつけても太る」という人は、まずは生活リズムの乱れを改善すべきだろう。
森田さんは、モナリザ症候群から脱するために「午前中に交感神経のアクセルを踏むこと」をすすめる。
「起きたら冷たい水で顔を洗う、朝食を食べて腸を刺激する、午前中にウオーキングやストレッチなどの軽い運動をする、日光に当たるなど、簡単なことで交感神経のスイッチは入ります」
日中を活動的に過ごすための合図を体に送ることで交感神経が活発に働き始め、その日のエネルギー代謝を上げることができるのだ。
「毎朝、1分間だけプランク【※】をするようにしたら、それ以外の食事や運動は一切変えていないのに、数週間で6kgもやせた、という例があります。プランク自体の消費カロリーは微々たるものですが、朝行うことで交感神経の働きがよくなり、消費カロリーを増やすことができたのでしょう」
【※床にうつぶせになり、ひじをついて体を支えることで体幹を鍛えるトレーニング法。朝の30秒〜1分程度の実践で劇的に代謝が上がった人も】
交感神経のスイッチを入れるのにおすすめの朝食はなんと、バニラアイスクリームにコーヒーをかけた「アフォガート」だという。
「杏林大学と森永乳業の共同研究によると、朝食にアイスクリームを食べることで脳が活性化し、イライラしにくくなることがわかっています。また、カフェインの覚醒作用で交感神経が優位に働くほか、コーヒーの香りが気分を落ち着かせる作用もある」