朝、交感神経のスイッチをオンにしたら、夜は交感神経から副交感神経に切り替えて、心身をきちんとオフにすることも大切だ。
「夜は、布団に入る1時間前までに入浴を済ませましょう。シャワーで済ませず、39〜40℃のぬるめのお湯に15分ほどつかることで副交感神経が優位になるほか、寝つきがよくなり、睡眠の質も上がります。一方、スマホは、画面の明るさで脳が朝だと錯覚し、寝つきが悪くなるので、布団に入る2時間前までには手放すようにしてほしい」
運動を頑張ってもやせられない
もちろん、やせるためには運動も重要。だが、毎日の激しい運動はむしろ逆効果だ。パーソナルトレーナーで『ダイエットは運動1割、食事9割』などの著者・森拓郎さんは、こう話す。
「激しい運動を毎日続けると、脂肪は消費されますが、たんぱく質やビタミン、ミネラルも消費され、栄養不足になる可能性があります。ベストは週2回程度、軽い筋トレを行うくらいで充分。ポイントは、ジョギングなどのキツい有酸素運動よりも、軽いウオーキングなどを習慣化し、そこに筋トレなどの無酸素運動を取り入れること。目安は“次の日に筋肉痛が残るか残らないか”くらいです。少ない回数から始めて、翌日の疲労度をみながら、少しずつ回数を増やしてください」
疲れて帰ってきて夜にジョギングするよりも、早起きしてのんびりウオーキングをして、夜は簡単なトレーニングにとどめるのが、やせるための正しい運動だ。重要なのは、正しく食べて、正しく動くこと。森さんは、「食べていないのに太る」のではなく「食べていないから太る」のだと語る。メリハリのある一日を心がけ、楽しく食べる。これだけで、食べてもやせる体は取り戻せるのだ。
※女性セブン2022年3月31日号