笑うことは脳にさまざまな良い効果をもたらすという(写真/Getty Images)
脳でいうと、集中力や知的柔軟性が高まっているという研究結果があります。価値判断やスケジュールの組み立てなど、社会生活を行う上で重要な役割を担う『前頭前野』という部分の働きが、笑うことで高まったからだと考えられています」(枝川さん・以下同)
ストレス解消や免疫力の向上には、口角を上げるだけの「作り笑い」でも効果がある。しかし、脳に関する影響は、声を出して心から大笑いしなければ効果が期待できない。
「人の脳には『ミラーニューロンシステム』があり、笑っている人を見ると自分も楽しい体験をしているように感じる。一緒にテレビを見ている人がゲラゲラ笑っていたり、出演者が楽しそうに笑っている雰囲気が伝わると、鏡に映し出すかのように自分も楽しい体験をしていると感じられるのです」
人間の脳は、一日の間に何万回もの判断や意思決定を無意識に繰り返しており、しだいに疲労がたまってくる。最もスッキリした状態が朝だという。
「朝に暗いニュースを見ると、考え込んでしまったり、精神的に落ち込みやすい。そのようなニュースは、気持ちがリラックスする昼食後に見るのがいいでしょう。そういう意味で、明るい気持ちになれる『ラヴィット!』を朝見るのはいいかもしれません。
ただ、脳がさえている朝は最も知的な作業に適している時間でもあるので、本来なら本や新聞を読んでアイディアを詰め込んだり、重要な判断が必要な会議を行ったりするのが理想的です。ちなみに私は、ニュースは自分のペースで触れることができるウェブでチェックすることが多いです」
テレビの見方1つでも1日は変わってくるかもしれない。
※女性セブン2022年4月28日号