ビジネス

吉野家 不適切発言の常務が語っていた「ビジネスに活きた高校時代の部活」

有楽町駅前の吉野家

有楽町駅前の吉野家

 牛丼チェーン『吉野家』を展開する吉野家ホールディングスの執行役員で、子会社である株式会社吉野家常務取締役だった伊東正明氏が、4月18日付で役職を解任されたことが発表された。

 同社はリリースの中で、「当社は、昨日開催いたしました臨時取締役会において当社執行役員および子会社である株式会社吉野家常務取締役の伊東正明氏の取締役解任に関する決議を行い、2022年4月18日付で同氏を当社執行役員および株式会社吉野家取締役から解任しました」と報告し、「本日以降、当社と同氏との契約関係は一切ございません」と続けている。

 解任理由については「同氏は人権・ジェンダー問題の観点から到底許容することの出来ない職務上著しく不適任な言動があった」と記した。また、伊東氏が講義をした早稲田大学も「教育機関として到底容認できるものではありません」と表明し、当該講師について「講座担当から直ちに降りていただきます」と発表した。

 伊東氏は、早稲田大学で行われた社会人向け講座で「デジタル時代のマーケティング」について語った際、「不適切な表現で不愉快な思いをする方がいたら申し訳ない」と前置きしつつ、「田舎から出てきた右も左も分からない若い女の子を無垢、生娘なうちに牛丼中毒にする」といった趣旨の発言をしていたとして問題に。受講者による証言がSNS上で拡散され、「女性差別だ」と批判が殺到していた。

大物マーケターとして知られた存在だった

 早稲田大学で講義を担当するだけあって、伊東氏のビジネスパーソンとしてのキャリアは実に華々しいものだ。伊東氏は新卒でP&Gジャパンに入社し、食器用洗剤「ジョイ」や洗濯洗剤「アリエール」などのブランドを再建したとされる。2018年1月に独立。メディア出演も多く、マーケティング研修プログラム「伊東塾」を日本各地で開催するなど、大物マーケターとして名の知れた存在だった。

 2018年10月に吉野家の常務に就任した伊東氏は、マーケターとして様々な施策を展開。新サイズにあたる「超特盛」「小盛」、健康志向メニュー「ライザップ牛サラダ」などのヒットを飛ばした。当時、原材料高などで苦境に立っていた吉野家だが、2019年3月以降、既存店の売上高が大きく改善していた。

 自身の考えを周囲にわかりやすく伝えるためなのか、伊東氏はたとえ話をよく用いる。

関連記事

トピックス

始球式に登板した稲村は基本ノーバン(時事通信フォト)
《基本ノーバン》稲村亜美の球速が激減、2年間もマウンドから遠ざかる「始球式の女王」「神スイング」は今 
NEWSポストセブン
デートは必ず手つなぎで
小室圭さん眞子さん夫妻“マンハッタンよりも治安のいい郊外”の高級マンションに新居か
女性セブン
「渋谷区『新しい学校づくり』整備方針~学校施設の未来像と建て替えロードマップ~」より
【ジェンダーレストイレ問題が続々】小学校に地域開放ユニバーサルトイレ設置案、渋谷区教委に憤るママ区議「子どもたちの安全を!」
NEWSポストセブン
西谷浩一監督
高校野球界「一強」の大阪桐蔭に異変 まさかの「4連敗」で投手陣は緊急事態、打線はタイムリー欠乏症の懸念
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)
“大谷翔平に詳しすぎる解説者”として人気沸騰・福島良一氏が明かす「大谷と歴代日本人選手の決定的な違い」
週刊ポスト
鈴木蘭々が振り返る『ポンキッキーズ』 「番組で発表した楽曲が再び私の人生を変え始めている」
鈴木蘭々が振り返る『ポンキッキーズ』 「番組で発表した楽曲が再び私の人生を変え始めている」
女性セブン
ウーマンラッシュアワー・中川パラダイス(左)と鳥居みゆき(右)
鳥居みゆき×中川パラダイス対談 異色すぎる新ユニットライブ「村本は呼びません!」 
NEWSポストセブン
性加害報道のあった木下ほうか(前所属事務所のホームページより。現在は削除済み)
【LINE全文】木下ほうかが取り下げた性加害報道裁判「ヤダヤダって何度も言ってるのに無理矢理そのまま入れようと」「直接会って謝りたいです」 事件直後のやりとり34通
NEWSポストセブン
秋篠宮さまと紀子さま、英国王戴冠式で垣間見られた“不協和音” 悠仁さまの教育方針でも意見の食い違い
秋篠宮さまと紀子さま、英国王戴冠式で垣間見られた“不協和音” 悠仁さまの教育方針でも意見の食い違い
女性セブン
リナ・ローズ氏と高級スクール
「トラブルで辞める人多数」元保護者が激白する麻布の高級スクールへの違和感 本部あるビバリーヒルズ住所を調べた結果
NEWSポストセブン
(写真はイメージ)
暴力団幹部「ベンツなんてもう乗らない。トヨタの200万円だよ」ヤクザの高級車離れで“メンツよりもコスパ”の時代へ
NEWSポストセブン
御成婚30年を迎えるおふたり(写真/共同通信社)
御成婚30年の天皇皇后両陛下 喜びや悲しみを分かち合ってきた「愛と絆の歩み」
週刊ポスト