長年にわたり現像やデジタル化を担ってきた東映ラボ・テックの技師、根岸誠氏(撮影/藤岡雅樹)

長年にわたり現像やデジタル化を担ってきた東映ラボ・テックの技師、根岸誠氏(撮影/藤岡雅樹)

――近年は撮影もフィルムからデジタルになっています。それでもリマスターという言われ方がされることはありますよね。

根岸:デジタル撮影の初期の頃は、今より解像度が低いんです。それも当時の技術の問題でした。デジタル撮影の映画の弱点は、撮った解像度以上にはならないんです。

――最初から坂ではなく階段なので、段の幅は動かせない…。

根岸:ただ、今は技術が進歩して、撮った解像度――段の幅を細かくする技術は進歩してきているんです。アップコンバートという言い方をします。今、テレビでも4Kテレビとか、8Kテレビとかがありますよね。2Kで撮影したものを4Kにしたら、本当は階段が大きくなってしまうわけですよ。

でも、今は技術開発が進んできて、2Kをあたかも4Kのように見せる技術というのがどんどん開発されています。ですから、多分、これからも常にそういう変化があると思っています。

【プロフィール】
根岸誠(ねぎし・まこと)/1948年生まれ、群馬県出身。東映ラボ・テックにて「突入せよ!『あさま山荘』事件」などでテクニカルコーディネーターを務める。2017年に文化庁映画賞受賞。現在は東映デジタルラボ株式会社テクニカルアドバイザー。本年2月の映画のまち調布シネマフェスティバル2022にて功労賞を受賞。

【聞き手・文】
春日太一(かすが・たいち)/1977年生まれ、東京都出身。映画史・時代劇研究家。

※週刊ポスト2022年5月6・13日号

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