ライフ

海外旅行時のパスポート紛失に要注意 60代女性が明かす80年代イタリアでの教訓

パスポート

旅先でパスポートを無くしたら?

『女性セブン』の名物ライター“オバ記者”こと野原広子が、自らの日常と照らし合わせながら、気になる世の中のアレコレに気ままな意見を投げかける。今回は、海外旅行でパスポートを紛失したらどうなるのか──自らが体験したその実例を紹介する。

 * * *
 1983年。イタリア・ベネチアを旅していた26才の私は、サン・マルコ広場で30代半ばの日本人・Tさん夫妻と出会った。聞けば数か月前からトリノ市にお住まいとか。

「じゃあ、ご自宅では日本食を食べているの?」と私。日本から出て2週間、白米なしの食事で、がまんの限界を超えていたのよね。「そう。こっちの食材を使って、毎日和食」と奥様が言い、ご主人は「よかったらうちに遊びに来ない?」と誘ってくれた。

 いったん夫妻と別れてベネチア観光を続けた後、電車で4、5時間離れたトリノに向かうことにした。電車の乗り方もきっぷの買い方も見よう見まね。途中のベローナ駅で電車を乗り換える間の待ち時間が1時間半。で、そうだ、ここでお金を両替しようと思い立ったわけ。当時、駅には両替所があって、そう悪くないレートで、ドルをイタリア・リラに替えてくれたのよ。

 両替後は予定通りの電車に乗って、まっすぐTさん宅へ。聞けば、元高校の美術教師だったご主人が新設される美術ホールに転職するまでの間、ふたりでトリノに住むことにしたという。「日本にいたら私たち、何の接点もなかったよね」と言いながら奥様は親子丼でもてなしてくれた。さらに「泊まっていきなよ」と。

 提供してくれた部屋で、私はバックパックの中を整理した。2週間の旅の間に買い集めたお土産や夏服を船便で日本に送ってしまえば、ずいぶん楽になる。「じゃあ明日、一緒に郵便局に行こうよ。手続きが結構面倒だから」と、ご夫妻は何から何までご親切。

関連キーワード

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(Instagramより)
〈シ◯ブ中なわけねいだろwww〉レースクイーンにグラビア…レーサム元会長と覚醒剤で逮捕された美女共犯者・奥本美穂容疑者(32)の“輝かしい経歴”と“スピリチュアルなSNS”
NEWSポストセブン
スタッフの対応に批判が殺到する事態に(Xより)
《“シュシュ女”ネット上の誹謗中傷は名誉毀損に》K-POPフェスで韓流ファンの怒りをかった女性スタッフに同情の声…運営会社は「勤務態度に不適切な点があった」
NEWSポストセブン
現行犯逮捕された戸田容疑者と、血痕が残っていた犯行直後の現場(時事通信社/読者提供)
《動機は教育虐待》「3階建ての立派な豪邸にアパート経営も…」戸田佳孝容疑者(43)の“裕福な家庭環境”【東大前駅・無差別切りつけ】
NEWSポストセブン
未成年の少女を誘拐したうえ、わいせつな行為に及んだとして、無職・高橋光夢容疑者(22)らが逮捕(知人提供/時事通信フォト)
《10代前半少女に不同意わいせつ》「薬漬けで吐血して…」「女装してパキッてた」“トー横のパンダ”高橋光夢容疑者(22)の“危ない素顔”
NEWSポストセブン
露出を増やしつつある沢尻エリカ(時事通信フォト)
《過激な作品において魅力的な存在》沢尻エリカ、“半裸写真”公開で見えた映像作品復帰への道筋
週刊ポスト
“激太り”していた水原一平被告(AFLO/backgrid)
《またしても出頭延期》水原一平被告、気になる“妻の居場所”  昨年8月には“まさかのツーショット”も…「子どもを持ち、小さな式を挙げたい」吐露していた思い
NEWSポストセブン
初めて万博を視察された愛子さま(2025年5月9日、撮影/JMPA)
《万博ご視察ファッション》愛子さま、雅子さまの“万博コーデ”を思わせるブルーグレーのパンツスタイル
NEWSポストセブン
憔悴した様子の永野芽郁
《憔悴の近影》永野芽郁、頬がこけ、目元を腫らして…移動時には“厳戒態勢”「事務所車までダッシュ」【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
現行犯逮捕された戸田容疑者と、血痕が残っていた犯行直後の現場(左・時事通信社)
【東大前駅・無差別殺人未遂】「この辺りはみんなエリート。ご近所の親は大学教授、子供は旧帝大…」“教育虐待”訴える戸田佳孝容疑者(43)が育った“インテリ住宅街”
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』が放送中
ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』も大好評 いつまでのその言動に注目が集まる小泉今日子のカッコよさ
女性セブン
田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン