佐藤浩市

若者に向けた自身の役割について語った

 4月に東京・両国国技館で開催された木梨憲武主催による『第二回 木梨フェス 大音楽会』にもゲスト出演した。

「弾けました」とにっこり笑い……。

「本当に楽しかった。憲ちゃんが最後に『これからもいろいろなことをして遊んでいこうと思ってるんで、よろしく』って言って幕を閉じたんですけど、所ジョージさんなんかも、遊びの延長で仕事をしているというのがいいですね。

 遊びがいずれ仕事につながるかなという計算で動くのではなく、遊んでるうちに仕事になっちゃったと、つまり無欲である点が大事なんじゃないかな」と、言った後、「余裕ですねぇとか皮肉を言う人もいるかもしれないけど」と、つけ加えておどけてみせた。

「ぼくが言っているのは、遊び心の話なんですけどね。心の余裕が必要だと思うだけで、経済的な余裕は絶対条件ではないと思います。

 少なくともぼくは楽しく生きていきたい。人生100年時代でしょう? 60才だってあと40年あると思うと、ここらで2度目の青春時代があってもいいのかなって。まだまだ元気だし、若い頃に比べたら節度だってあるし……。

 それに還暦世代が楽しそうにやっていたら、若い世代の人たちが年を重ねるのも悪くないなって思うんじゃないですかね? 生き生きとした姿を見せて、人生捨てたものじゃないという希望を与えるのが、ぼくたち世代の役割なのかなって気がしています」

(了。第1回から読む)

【プロフィール】
佐藤浩市(さとう・こういち)/1960年東京都出身。1980年ドラマ『続・続事件〜月の景色〜』でデビュー。 今年は映画『20歳のソウル』(5月27日公開)のほか、映画『MIRRORLIAR FILMS Season2』内の三島有紀子監督作品『インペリアル大阪堂島出入橋』(公開日未定)、『キングダム2』(7月15日公開予定)、2023年は『仕掛人・藤枝梅安』(4月7日公開予定)も控える。

取材・文/丸山あかね 撮影/森浩司

※女性セブン2022年5月26日号

初アルバム『役者唄  60 ALIVE』

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