スポーツ

遊撃起用の高橋周平が拙守連発 中日・立浪監督の采配に「迷走している」の指摘

Aクラスとの差が開いてきた立浪中日(時事通信フォト)

Aクラスとの差が開いてきた立浪中日(時事通信フォト)

 5月中旬から失速している中日・立浪和義監督の采配に疑問の声が上がっている。波紋を呼んだのが、交流戦前に敢行した高橋周平の「遊撃起用」だった。三塁でゴールデングラブ賞を2度獲得するなど守備能力の高さに定評があったが、和製大砲・石川昂弥を育てたいチーム方針で今年から二塁にコンバート。ところが、シーズンに入って京田陽太のファーム降格など正遊撃手不在のチーム状況となり、指揮官は高橋周を遊撃で起用することを決断した。

 だが、その試みが機能しているとは言えない。高橋周は5月21日の広島戦で試合途中に8年ぶりに遊撃の守備についたが、平凡な遊ゴロをトンネルする適時失策。5月24日の西武戦も1点差に迫った4回に滝沢夏央の打球をファンブル。ピンチを招き追加点を許した。打撃も3打数無安打と良いところがなかった。地元テレビ局関係者も首をかしげる。

「攻守に精彩を欠いていた京田のレギュラー剥奪は理解できますが、なぜ高橋周を遊撃で起用したのかは不可解です。立浪監督は交流戦全18試合が人工芝なので対応できると話していたが、そんな甘いものではないでしょう。高橋周の脚力だと三遊間、二遊間の打球が厳しい。8年間守っていない遊撃は体に掛かる負担も大きい。そもそも、このような起用法をするならなぜ根尾を外野から遊撃に再コンバートさせたのか。チームを強くするビジョンが見えてきません」

 立浪監督からすれば、根尾は遊撃としてまだまだ発展途上で、スタメンで使い続ける力が備わっていないと判断したのだろう。また、貧打を解消したいという思惑も見える。遊撃に高橋周を起用することで二塁・阿部寿樹、三塁に石川と「超攻撃型布陣」が完成する。だがこの見方に、スポーツ紙デスクは疑問を呈する。

「高橋周が打撃で結果を残しているかというとそうではない。長打を打てるわけではなく、機動力があるわけでもないので得点力が上がる布陣とは言えません。むしろデメリットのほうが大きい。高橋周が遊撃に入ることで守備のミスを覚悟しなければいけない。広いバンテリンドームを本拠地に置く中日は守り勝つ野球を突き詰めないと白星が積み重ねられません。落合博満元監督の黄金時代を支えた二塁・荒木雅博、遊撃・井端弘和の『アライバ』が象徴的な存在です。チームが下降線をたどっているので焦りもあると思いますが、立浪監督の采配は迷走しているように感じます」

関連記事

トピックス

被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
NHKの牛田茉友アナウンサー(HPより)
千葉選挙区に続き…NHKから女性記者・アナ流出で上層部困惑 『日曜討論』牛田茉友アナが国民民主から参院選出馬の情報、“首都決戦”の隠し玉に
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
フジテレビの取締役候補となった元フジ女性アナの坂野尚子(坂野尚子のXより)
《フジテレビ大株主の米ファンドが指名》取締役候補となった元フジ女性アナの“華麗なる経歴” 退社後MBA取得、国内外でネイルサロンを手がけるヤリ手経営者に
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(時事通信フォト)
《「心神喪失」の可能性》ファストフード中学生2人殺傷 容疑者は“野に放たれる”のか もし不起訴でも「医療観察精度の対象、入院したら18か月が標準」 弁護士が解説する“その後”
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバムと住所・職業不詳の谷内寛幸容疑(右・時事通信フォト)
〈15歳・女子高生刺殺〉24歳容疑者の生い立ち「実家で大きめのボヤ騒ぎが起きて…」「亡くなった母親を見舞う姿も見ていない」一家バラバラで「孤独な少年時代」 
NEWSポストセブン
6月にブラジルを訪問する予定の佳子さま(2025年3月、東京・千代田区。撮影/JMPA) 
佳子さま、6月のブラジル訪問で異例の「メイド募集」 現地領事館が短期採用の臨時職員を募集、“佳子さまのための増員”か 
女性セブン
〈トイレがわかりにくい〉という不満が噴出されていることがわかった(読者提供)
《大阪・関西万博》「おせーよ、誰もいねーのかよ!」「『ピーピー』音が鳴っていて…」“トイレわかりにくいトラブル”を実体験した来場者が告白【トラブル写真】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《広末涼子が釈放》「グシャグシャジープの持ち主」だった“自称マネージャー”の意向は? 「処罰は望んでいなんじゃないか」との指摘も 「骨折して重傷」の現在
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン