「腸の長さや腸内細菌の量は、体重や身長、性別に左右されず、日本人であればほとんど違いがありません。それこそマツコさんと一般体形の女性を比べてもです。そして、シロタ株はもともと体内に存在する菌ではなく、1週間ほどで体外に排出される。大量に飲むよりも一定の量を飲み続けることが重要です。
ヤクルト本社が推奨する“1本を飲み続ける”ことで、充分な効果が得られるはずなので、2本以上飲む必要がないと考えられます」
一方で注意も必要だ。「ヤクルト1000」には1本あたり14.1gと角砂糖3.5個相当の炭水化物が含まれている。糖尿病などの持病のある人が複数本飲むのは注意が必要だろう。
少しの工夫で効果をアップさせることもできるという。シロタ株が病原菌などの悪玉菌に対し、最も殺菌効果を見せる温度は体温に近い37℃前後だ。常温で保存すると菌が増殖し、酸味が増すなど味の変化が早まる。そのため、増殖の止まる10℃以下で販売されているが、健康効果を狙うなら冷やしすぎない方がよいようだ。
「常温に戻した方が菌が活性化するうえ、体温に近い方が胃腸に刺激を与えない。飲む1時間ほど前に冷蔵庫から出し、常温程度にするとよいでしょう」(齋藤さん・以下同)
また、飲む時間帯も効果を左右するという。
「期待できる効果の1つに免疫力の増強があげられますが、夕食後に飲むことをおすすめします。食事によって乳酸菌の天敵である胃酸や胆汁が薄まっているため、乳酸菌が殺されずに腸までより届きやすい状態になっています。そして小腸に届き、その一部が粘膜から吸収されると常在菌ではない菌が入ってきたと認識して免疫細胞が活性化される。その活性化の“ゴールデンタイム”が22時から26時といわれています。
この時間帯で重要なのは体が休まっていること。睡眠時に最も小腸の細胞がつくり直され活性化するので、だいたい21時ぐらいまでに食事を終え、『ヤクルト1000』を飲んで日付が変わるまでに寝る、これが最も効果を得られる“飲み方”ではないでしょうか」
「ヤクルト1000」をいますぐ買いたいと思っても、店頭では品薄状態が続いている。手に入れる秘策はないのだろうか。
実は「ヤクルト1000」が買えるのはスーパーやコンビニだけではない。全国のヤクルト営業所でも1本から買えるという。さらに、現在は駅構内などの自動販売機でも売られている。都内であれば、原宿駅や渋谷駅などJR山手線ホームの数か所に設置されている。
運よく入手できたなら、効果的な飲み方で腸内美人を目指したい。
※女性セブン2022年6月23日号