借金生活でクライマックスシリーズ出場には疑問の声
スポーツ紙デスクは「落合さん、中畑さんの主張は理解できる部分がある」とうなずく。
「ホーム開催権がある1位、2位のチームは貴重な興行収入になるので、CSはこれからも続くでしょう。ただ、現行のルールだと現場の選手からすれば割に合わない部分もある。例えば、ヤクルトがこのまま2位以下のチームに10ゲーム以上突き放してリーグ優勝を飾っても、CSで勝率5割を切ったチームと戦う可能性がある。そのチームがヤクルトを撃破して日本シリーズに出場するのはファンにとっても違和感があるのではないか」
ペナントレースで借金を抱えてCSに進出したチームは過去に7度ある。昨年の巨人もそのケースに当てはまる。シーズン終盤の大失速で61勝62敗20分と3位に終わったが、ファーストステージで2位の阪神を撃破。リーグ優勝したヤクルトにファイナルステージで0勝4敗(ヤクルトの1勝のアドバンテージ分を含む)で敗退した。
巨人はこのシーズンのペナントレースでヤクルトに11ゲームの大差をつけられている。過去7例で日本シリーズに進出したケースはないものの、「借金生活の球団がCSに出場するのはおかしい」「ペナントの結果を見たら、ヤクルトのアドバンテージが1勝というのも少なく感じる」などファンから現行のルールでのCS開催に疑問の声が少なくなかった。
143試合の長丁場を戦って頂点に立つ意味は大きい。CSはさらなる改革が必要かもしれない。
2016年CSファイナルステージ5戦で大谷翔平は最速記録の165キロをマークした(時事通信フォト)
昨年のCSファイナルステージでヤクルトにストレート負けして消沈する原監督(時事通信フォト)
2006年プレーオフ第2ステージ2戦目でサヨナラ負けを喫しマウンドに崩れ落ちた斉藤和巳(時事通信フォト)