恋人がいる率は30年前からほぼ変化なし
「バブルを経験してきた中高年層は『遊びたい』『みんなにちやほやされたい』という気持ちが強いですが、いまの若者は逆。『1人の人と真剣に向き合いたい』と、純愛志向が強いのです。お金も限られているし、精神的な部分をより重視する傾向なのかもしれません。また、不倫をして叩かれている芸能人を見て『ダサい』と思うのでしょう」
また、若者心理に詳しい金沢大学教授で東京大学客員教授の金間大介さんによると、昨今の若者は「大学在学中に彼氏や彼女を見つけないと、その先もずっとひとり」と考える傾向が強いという。
「大学生活にはサークル活動やイベント、アルバイトなど、比較的ハードルが低い出会いのチャンスがある。しかし、社会人になると途端にそうした機会はなくなり自ら積極的に動かざるを得なくなる。学生たちはそれを恐れている」
コロナ禍でキャンパスライフを失った若者は多い。あまりにも恋愛に消極的なわが子を心配して、親が行動に移すパターンも最近は珍しくない。
「私が運営する結婚相談所には、『うちの子は全然相手がいない』と相談に来る親も少なくない。親がきっかけで婚活に踏み出す人もいますが、やはり本人が能動的に動かないと難しい」(関口さん)
恋愛はしてもしなくても生きているもの。デートをしない若者を問題視する傾向から改める必要がありそうだ。
※女性セブン2022年8月11日号