芸能

いま注目の津田健次郎、言葉少ない役を演じても印象に残るワケは「声の余韻」

津田健次郎(公式HPより)

印象に残る役柄が多い津田健次郎(公式HPより)

 今、さまざまな作品に引っ張りだこなのが俳優・津田健次郎(51才)だ。声優やナレーターとしても活躍する津田の魅力についてペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 この夏、津田健次郎がさまざまな場面でいい味を出している。

 ヒット中の映画『ONE PIECE FILM RED』では、物語のヒロインで、世界の歌姫ウタの過去を知るゴードンの声を担当。ゴードンはフリルのついたシャツにロングジャケットの貴族のようないでたちだが、顔は傷だらけで強面という謎めいた人物だ。

 ドラマでは、『オールドルーキー』の7話で、車いすテニスプレイヤー吉木(福山翔太)が信頼する車いすの技術者・矢部として登場。会社は吉木に無料で車いすを提供し、矢部はミリ単位での調整も厭わず、応援をしてきた。だが、国際大会で上位を狙う吉木は、別の企業の車いすを使うと宣言し、予想外の展開を見せる。

 そして、放送中のNHK夜ドラ『あなたのブツが、ここに』では、元キャバ嬢で宅配の世界に飛び込んだ主人公山崎亜子(仁村紗和)の先輩・武田浩三だ。

 小学五年生の娘・咲妃(毎田暖乃)を育てるシングルマザーの亜子は、コロナ禍でキャバクラの収入が減り、尼崎の実家に戻って宅配の仕事を始めるものの、なかなかうまくいかない。時間に遅れたと激しく文句を言われたり、パンツ一丁で受け取りに出てこられたり。困惑する亜子に指導役の武田は「へらへらすんな、キャバクラちゃうんやから」「恥ずかしいんやったら、降りろ」と厳しい。「ワインが割れてんで。謝れ!!」と怒鳴る客に頭を下げた武田は、亜子が自分で割ったのではと疑うと、「無事に届けるのが俺らプロの仕事や。宅配なめんなよ!」と言い切る。

 ゴードン、矢部、武田、三つの役に共通するのは、大きな感情を抱えていても、あまり表には出さず、言葉も少なめであること。ゴードンには、長い月日、抱えていたものがあるし、矢部には二人三脚で頑張ってきた吉木に裏切られた思いもあったはずだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン