表紙の写真はアメリカ在住の知人が撮影したという

表紙の写真はアメリカ在住の知人が撮影したという

「私と春馬くんが交わした約束」

 振り返れば、三浦さんの死後、ファンにとっては気持ちを整理する機会がなかった。

「一周忌では、ファンを対象として“お別れの会”が催されました。しかし、コロナ禍ということもあり、ウェブ上での開催のみでした。今年7月の三回忌の日にはご遺骨が東京・築地本願寺にようやく納骨されたことが発表されましたが、それまではファンが春馬さんに“会える”場所はなかったんです」(芸能関係者)

 気持ちの向け場がなかったファンは、三浦さんが撮影で訪れたロケ地やサーフィンをした海岸などに各々足を運び、彼をしのんできた。

「ファンは“春友さん”という呼び名でつながっています。春馬くんが育った茨城県の土浦市には春友さんが集うカフェがあり、昨年の命日には全国から多くのファンが集まったそうです」(テレビ局関係者)

 斉藤さんのFacebookが、一部ファンたちの心を癒し続けてきた面もあるのだろう。死別など深い悲しみの中にある人の心に寄り添い、支える活動を「グリーフケア」と呼ぶが、斉藤さんのFacebookへの投稿は、三浦さんを突然失ったファンにとって、グリーフケアの役割を果たしていたのかもしれない。それだけに、昨年、斉藤さんがあるオンラインメディアの取材に答えた際もファンの注目を集めた。

「『キンキーブーツ』のオーディションに合格した春馬くんが喜んでハイヒールを買ってきたくだりが印象的でした。斉藤さんが『ハイヒールを履くには半年かけないと』とアドバイスしたら、春馬くんが『なんで?』とがっかりした顔を見せたので、『筋肉をびっくりさせないように、低いヒールから徐々に慣らす』とアドバイスしたことが明かされていました。

 また、斉藤さんの勧めで春馬くんは雑記帳を持ち歩き、そこに役作りや映画についてなど、その時々の気持ちや思いついたことを書き込み、勉強ノートのように使っていたそうです」(40代のファン)

 この記事によれば、三浦さんの死後、斉藤さんのもとにレッスンに訪れるファンが何人かいたという。三浦さんがレッスンをしていた空間で自分もレッスンを受け、彼が座った椅子に腰かけてお茶を飲み、おしゃべりする。そうやって三浦さんを感じることで前向きな一歩を踏み出せるのではないかと斉藤さんは語っていた。

 今回の出版についても賛同の声は少なくないのだが、前述のようにプライベートに関する記述には違和感を覚えるファンもいるようだ。

「特に春馬くんの恋については、斉藤さんがFacebookなどでも触れてこなかった部分。本で初めて明かされるのなら“商売に使われた”と怒るファンも出てきて当然です。特に目次にある《ダンサーとの恋》には唖然としました。おそらく2016年に熱愛が報じられたダンサーの菅原小春さんとのことなんでしょうが、彼は認めていないのに……内容はわかりませんが、斉藤さんに不信感を抱きました」(別の40代のファン)

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